Unusual Traveler

A Journal for those who do not take a shortcut

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お茶の自主練

2024年2月某日 先生が冬に京都に帰っていらっしゃる間、セントルイスの純心庵の生徒は2つのグループに分かれて自主練しています。それぞれが復習したいことを練習したり、細かいことを確認したりとこれまで習ったことの強化月間です。今年は、上の生徒さんは四ヶ伝を、初級の生徒さんは炉点前を中心にお稽古しています。 生徒さんの中にもうすぐ女の赤ちゃんの生まれる方がいらっしゃったので、少し早めのお雛祭り、そして今度転勤される方がいらっしゃるのでご家族の新しい門出を祝って、2月の終わりに皆んなで集まり簡単なお茶会をしました。お花はチューリップ、お菓子は、生徒さんの一人が作ってくださった桃の外郎でした。 While the teacher is returning to Kyoto for the winter, the students of St. Louis’s Jinshin-an are divided into two groups and practicing independently. During this time, […]

2月 大炉の点前(京都便り) Dairo demae

2024年2月某日   京都に一時帰国の先生からの京都便りです。セントルイスは引き続き、自主練を続けています。 ——- 香里園の先生のもとで、大炉−逆勝手のお稽古をしました。 2月は大炉−通常の炉縁より大きめで逆勝手の位置に据える−のお稽古の時期です。後炭は大炉の中に炭を置いておきます。 大炉の初炭手前−大炉濃茶点前−後炭手前−薄茶点前の内、私は初炭と濃茶点前をお稽古しました。 お軸は『紅炉一点雪』(こうろいってんのゆき)赤く燃えている炉にひとひらの雪が舞うと書かれています。 これは炉を自らの心とするならば、雪は次から次へ舞い落ちる不安や後悔。これらに惑わされずに、降りかかってきたものは溶かして生きていきなさいという教え。 花はウグイス神楽(かぐら)と白玉椿。お菓子はきんとんの雪餅。数々の2月の薄茶茶碗。極寒の2月に大きな炉でより暖かく感じました。   This is a letter from Kyoto sent by the teacher who returned temporarily. In St. Louis, we continue with […]

アメリカからのお客様(京都便り) A visitor from the States

  2024年、2月某日 2月末、ペンシルベニア州から日本の大工志望の青年が京都に来られましたので、2日間ご一緒しました。 一日目は千本稲荷で有名な伏見の稲荷大社と宇治の平等院を訪れました。 雨模様の日々とは打って変わってその日は晴天。1000本の稲荷をくぐって山頂まで往復しました!!当日の歩数2万歩! 紅白の梅の前で『はい、チーズ』。 2日目は樟葉の友人宅で茶道を体験。2月に相応しく釣釜と山里棚のしつらえでした。 お軸は『萬物生光輝』(ばんぶつこうきをしょうず)春になり、すべてのものが光り輝いている。 青年は、社寺を巡ったり茶道を体験する中で、日本の文化の奥深さに感嘆していました。 At the end of February, a young man aspiring to be a Japanese style-carpenter from Pennsylvania visited Kyoto, so I spent […]

後炭所望と茶通箱 Gozumi shomo and Satsubako

  2024年1月某日 巴半田(ともえはんだ)という通常の灰器より大ぶりの灰器に乾いた灰を入れ、長火箸で灰をならし、底取(そことり)の底を回しながら灰に当てて円を描いて巴のマークを書きます。初めての底取の扱いは難しく、バランスの良い巴の形を書くのに何度もやり直しました。その巴を書いた巴半田の上に長火箸と底取をばってんにしておきます。亭主はこの巴半田の中に炉中の残りの炭を上げて、灰を整えてから下火となる炭を巴半田から取り出し炉中におき、巴半田、底取、長火箸をもって水屋に下がり、今度は灰器を持ち出して灰をまき中履きをした後、灰器を勝手付に繰り上げて、茶道口に下がって炭をついでいただきたいと連客に所望します。連客の一人が出て、炭を後炭の順番でついだあと、自席にもどります。後は亭主が従来の後炭の手順でお釜をかけてこの点前を終わります。 後炭所望の点前の後は茶通箱のお稽古をしました。箱の扱い方はいつも混乱してしまいます。

2024年 林社中 初釜 Hatsugama in Kyoto

2024年1月某日 例年の通り、林先生宅で初釜を1月21日に無事執り行うことができました。皆様が席入り後、長板初炭手前-お食事-濃茶点前-薄茶点前で、私は濃茶点前をさせていただきました。お薄は皆で順番に点てました。 As usual, we successfully held the annual first tea ceremony of the year at Hayashi sensei’s home on January 21. After everyone took their seats, there was the […]

 大阪の先生宅でお稽古 Tea Lesson in Osaka

2024年1月某日 私の日本のお茶の先生、林先生の大親友の先生のところにお邪魔させていただきました。 おばあ様、お母さまとお茶の先生をなさり、引き継がれた数々のお道具は見事なものばかりで目の保養をさせていただいてます。 天目茶碗の数々、大宗匠のお手のお軸、香合 等々。 『黄龍明珠を吐く』(こうりゅうめいじゅをはく)とお家元の手で書かれたお扇子。聖人君主は常に穢れの無い透明な真実を語っている、教えてくれているという意味だそうです。 I had a tea lesson at the home of my new tea ceremony teacher in Osaka, a close friend of my long time teacher, Hayashi […]

初炭点前 Shozumi demae

2023年11月第二週 11月最後のお稽古は初炭手前でした 炭手前の稽古は普段、なかなかできません。 私達の使用している炉は電熱の置き炉なので、炭手前に関しては色々工夫しながらお稽古してます。 羽箒(はぼうき)で初掃き、中掃き、後掃きの所作。灰器から灰匙で灰を掬って灰をまく。 炭にもそれぞれ名前がついているので名称を覚えながら。 後炭は炭の燃え具合で臨機応変に炭をいれますが、初炭ではそれぞれの炭を置く場所が定められています。 普段の生活では炭を身近に見られない昨今、好奇心をくすぐるお手前です。 The last practice in Nobember was the shozumi demae (first of two procedures to add charcoal to the fire.) This practice is […]

東北旅行 Trip to Tohoku

2023年11月末 11月末から6日間の東北旅行をしてきました。 仙台青葉城-松島海岸-平泉中尊寺金色堂-郡山-猪苗代湖-会津若松鶴ヶ城の行程でした。 この旅行の一つの目的は毎年日本祭に参加されている和菓子職人の神山さん、書道家千葉清藍さんのお二人に郡山でお会いすることでした。 お二人の地元での充実したご活躍ぶりを見聞きすることができました!   I went on a six-day trip to Tohoku at the end of November. The itinerary included Sendai Aoba Castle, Matsushima Coast, Hiraizumi Chuson-ji Konjiki-do, […]

平花月之式 Hirakagetsu No Shiki

  2023年10月 日本祭のための練習や準備で花月のお稽古がしばらくできていませんでしたので、復習のために2か月ぶりに平花月のお稽古をしました。 覚えている部分とすっかり忘れているところとありましたが、前回と比べて、皆花月を楽しむことができたようです。 ただ、花月の式を一回することを一騎ということから見ても、この点前は楽しむというよりは常にほかの動きに集中して、それぞれの役割を正しく行う修行ととらえ始終緊張感をもって行う式なのです。 Due to preparations and practice for a Japanese festival, I haven’t had the opportunity to practice kagetsu for a while. So, after a break of […]

今年最後の茶会@長野庵 Last Chakai this year

2023年11月4日 11月4日に紅葉の美しい長野庵での今年最後の茶会を開きました。 お床は福島の清藍さんから拝領の『一期一会』の色紙、花は少し早くつぼみをつけた生徒さんのお庭の椿。 お菓子は生徒さんと一緒に作った猪子餅。シナモンの風味が、ここアメリカの人達に大好評でした。 お天気にも恵まれ、来られたお客様は皆さん、満ち足りたお顔で長野庵を後にされました. On November 4th, we held the final tea gathering of the year at the beautiful Nagano-an, surrounded by autumn foliage. The scroll featured a piece […]

2023年炉開き Robiraki (First Lighting of the Hearth)

2023年11月1日 炉開きは亥の月新暦11月の最初の亥の日(今年は11月1日)に風炉から炉に変えて、その年に摘まれた新茶をいただく、お茶の世界でのお正月といわれているおめでたい行事です。 私のお教室では私が京都の先生にしていただいたように、毎年お善哉を炊いて、お稽古の前に皆さんに振舞っています。 床の間には今の季節にあった『紅葉舞秋風』のお軸をかけました。紫野大仙院桃林和尚の書です。お花は残菊。 お菓子は、生徒さんにも手伝ってもらって亥の子餅を作りました。 半年ぶりの炉のお稽古ですので、今日は薄茶炉点前の中でお道具の位置、炉での居前・客付など基本的な位置、所作を復習、確認しました。 Robiraki is a joyous event in the world of tea, often referred to as the New Year of tea. It takes place on the […]

四ヶ伝 和巾点 Shikaden Wakindate

2023年10月   準備は染付・塗蓋水指の前に、お和巾の上に乗せた仕覆に入った中次茶入を置きます。黒楽茶碗の中に茶巾、茶筅、中節の茶杓を仕込みます。 お和布は先代好みの和布、名物古布の古帛紗です。 この点前では和布の扱い方を学びます。決まった手順で和布を取り上げるのですが、右手の小指をお和布の下に入れほかの指で中次を持つしぐさは、本当に美しいです。 In preparation, we readied the indigo-dyed water container with a lacquered lid and placed the Nakatsuji Chaire (tea container) in a Shifuku, a small silk […]

月例茶会 @長野庵⇒純心庵 

2023年10月14日   夏の暑さが厳しい間は長野庵でのお茶会はお休みなのですが、10月14日久しぶりに長野庵でのお茶会を予定していました。 午前中はワシントン大学医学部の生徒さんたち15名の参加が予定されていて、午後からも2枠の茶席を催す予定で、秋らしい練り切り『月うさぎ』を作って準備万端でおりましたところ、一日中強風、低温との早朝の天気予報! 急遽、我が家の純心庵に場所を変更して屋内で開催しました。 幸いに全員に連絡が付き、予定通りにゲストをお迎えして無事に成功裏にお茶会を催すことができました。 若い人たちの熱気の中で冷たい風の吹く屋外の茶室とは一変して、暖かいお茶会となりました。 While the summer heat was intense, we took a break from hosting tea parties at Nagano-an. However, we had planned a tea party […]

お茶会@International Institute St.Louis 

2023年10月 10月8日、IISTLのリーダーとして長年尽力され、2~3年前に引退されたMrs.Anna Crosslinの功績を讃えるという趣旨で彼女とそのご友人のためにお茶会をしてほしいという依頼を受けました。 日本人のお母様、アメリカ人のお父様の子供としてお生まれになったAnna さんはお父様が早逝されたのち、異国の地で子供たちを育てられたお母様のご苦労を目の当たりにされ、移民の人たちのために力を注ぎたいという思いで、IISTLの活動に携わってこられ、たくさんの方々との出会いがおありだったと思います。そこでテーマ『一期一会』にして、そのお軸をかけました。 Annaさんのお母さまのご実家の家紋が梅鉢紋で、梅の花がお好きとのことでしたので、秋真っただ中でしたが、あえて、お茶席は春一色にしました。梅の水指、梅の棗、梅の茶碗でお茶をお点てし、お菓子は梅の練り切り、私たち亭主側は皆、ピンクの着物を着て、一人一人が梅の花になったつもりで、Anna さん、そしてAnnaさんのお客様をおもてなししました。 Annaさんとご友人に日本の茶道のおもてなしの心を少しでも理解していただけたのでは?と思っています。       I received a request to host a tea ceremony in honor of Mrs. Anna Crosslin, who served as a […]

四ヶ伝 盆点 Shikaden Bondate

  10月に入り、中級の生徒さんは四ケ伝の内、盆点、和布点のお稽古です。   As October begins, intermediate-level students are practicing bandate and wakendate as part of the shikaden procedure. 盆点 お盆は四方盆、お盆の上に仕覆に入った唐物茶入を置き、曲水指の前に紙一重に置きます。 黒の楽茶碗に茶巾、茶筅、象牙の茶杓を仕込ます。 象牙の茶杓の扱いは台天目で習得しましたので、スムーズにできました。   唐物のお盆、唐物の茶入れを浄めるときは袱紗は真にたたみます。拝見の前のたたみ方は行です。 仕覆から脱がされた唐物茶入をお台からとったり、お台へ戻したりするときは『揉み手』をします。 この所作が初めての生徒さんには馴染みがなく、皆さん戸惑われていましたが、何度も何度もするうちに自然にできるようになってきました。     The […]

茶箱月点前 Chabako Tsukidemae

  月が美しい9月の間に一回は月点前を練習しておきたいと思い、今週は茶箱『月点前』のお稽古をしました。 茶箱のお道具が勢揃いの月点前は道具の名称を覚えるのも一苦労です。 茶箱の中には仕覆に入った棗、茶碗。振り出し、筅筒、ウグイスをかけた巾筒。 茶箱にかけた掛合には古帛紗、仕覆に入った茶杓、香合、小羽根、たたんだ帛紗を置きます。 器据えの上に茶箱を置いて、敷板の上には小火箸を準備して、さあ月点前の始まりです。 漢字で覚えられないアメリカ人の生徒さんたちは音でこれらの道具の名前を覚えます。 つくづく大変だろうな思いますが、皆さん結構ちゃんと覚えているのです!拍手! Because the moon is most beautiful in September, I wanted to practice the tsuki demae (moon procedure) at least once a year. Remembering […]

四ヵ伝 唐物  Shikaden Karamono

  日本祭が終わって、やっといつものお稽古が戻ってきました。 一週間のお休みの後は、中級の生徒さんを対象に四ヵ伝の内、唐物風炉点前をしました 帛紗を『真』や『行』にたたむ、唐物茶入れの扱いなど、新たに覚えることがいっぱいで、皆、目を輝かせてお稽古をしていました。 新たなことを学ぶということは刺激的でわくわくすることなんだなと感じます。   After a busy Japanese Festival weekend, we finally settled down to our normal weekly practice. Following a one-week break, intermediate students practiced karamono furo […]

日本祭2023 Japanese Festival

毎年恒例の日本祭が今年もレイバーデーホリデー期間中、9月2日3日4日と3日間、ミズーリボタニカルガーデンで開催されました。 私たちは2日と3日にお茶のデモンストレーションを披露しました。 約一か月間はデモンストレーションの御園棚のお稽古に集中して、だれもが亭主側、客側でも対応できるように練習してきました。 今年は300人以上収容できる新しい会場でしたので、1週間前に出入口が反対になることが判明。水屋の位置に伴い、御園棚の位置も予定していた位置と正反対になる、あるいはプログラムの変更により、セットアップ、クリーンアップの時間が大幅に削減されるなど、色々なハプニングがありましたが、お茶の精神の一つ『寂』の心で、臨機応変に予期せぬことに騒がず慌てず対処し、2日とも満席の中、社中一丸となって見事、大成功の裡に終えることができました。 We presented the tea ceremony at the annual Japanese Festival at the Missouri Botanical Garden Labor Day weekend, September 2nd to the 4th. All our students […]

四ヶ伝 台天目 Shikaden Daitenmoku

2023年9月   9月の最終週は四ケ伝の内、台天目のお稽古をしました。 水指は曲物、天目台、天目茶碗、茶入れは和物、茶杓は利休型象牙の茶杓、蓋置は青竹です。 このお点前では真にさばいた袱紗でのお台のふき方、象牙の茶杓のふき方、湯や水を茶碗にそそぐときは左手を添える、茶筅通しは三回あげ等々、新たに覚えることがたくさんあります。 お道具が唐物か和物かなどで、浄める際の袱紗のさばき方が異なるということがだんだんわかってきたようです。 During the last week of September, we practiced the daitemoku, one of the Shikaden procedures. The water container was curved bamboo, and the daitemoku […]

日本祭に向けて For the Japanese Festival

いよいよ今週末から日本祭です。茶道の紹介デモに向けて、今月は御園棚を使ってどの役割もできるように、亭主、半東、お客様をかわるがわるお稽古しています。今月の練り切りは、今年の夏の暑さにも負けず爽やかに咲いている朝顔です。 We are practicing misono-shalf procedure this month for the upcoming Japanese Festival. Nerikiri this month is morning glory.  

平花月之式(2)

前回に引き続き、この夏は月に2度ずつ花月のお稽古をしました。最初は、みなさん「花月って何?」と興味津々。始まってからは足運びの難しさに戸惑っていましたが、いつもとは全く違うお稽古に夢中になり楽しんでいました。 水指は、ガラス工芸作家でお茶を習われている私の生徒さんが創られたものです。白地の丸卓に映えて涼しそうです。使い勝手もとても良いです! We used a water container that was created by the glass artist and also one of our students Maehata Kaeko. It looks cool on our marujoku shelf, and […]

葉蓋・洗い茶巾 Habuta Araijakin

  7月のお稽古は酷暑を迎え、葉蓋と洗い茶巾のお稽古をしました。我が家の小さな池に蓮の花が毎日次から次へと花を咲かせてくれています。蓮の葉も生き生きと水面を覆っています。その蓮の葉を蓋にして、お水を張った平茶碗に茶巾を浸して、茶筅、茶巾を仕込みます。涼しい風が茶室を吹きわたっているように感じます。11代玄々斎宗室の創案の点前。先人の季節を楽しむ趣向に感動です。 We are experiencing extremely hot weather in the Midwest this summer, so we practiced habuta and arai-jakin procedures to create a cool atmosphere. Many lotus flowers have been […]

チェリー練り切り Cherry Nerikiri

夏になると、アメリカのスーパーにはチェリーが並び始めます。ほとんどは、色の濃いいわゆるアメリカンチェリーと言われる種類のものですが、時には日本のさくらんぼに似たレイナーと呼ばれるものもよく見かけるようになりました。今回は、そのヘタをとっておいて、日本のさくらんぼの形を作ってみました。他の練り切りに比べて作るのは簡単ですが、生徒さんたちからは、形が可愛いととても喜んでもらえました。 Bing cherries and Rainer cherries are popular in the US, and there are everywhere during summer. Rainer cherries, light red with a yellow hue, remind me of Japanese cherries. […]

貴人点 kinindate

小習い十六か条の内、貴人点の風炉点前をそれぞれのレベルに合わせて、濃茶、薄茶でお稽古しました。今日のお菓子は生徒さんが、シカゴからお土産に持ち帰ってくださった日本の桜餅です。貴人点前をする亭主役、お茶をいただく貴人役、給仕をする半東役のお稽古をそれぞれが担って、順繰りにお稽古です。 Kinin date is one of the 16 basic procedures of the tea ceremony. In the third week of June, depending of the level of the students, we practiced the kinindate […]

荘り点前

  小習い十六か条の内、荘点前(茶碗荘、茶入荘、茶杓荘、茶筅荘)の濃茶、薄茶のお稽古をしました。初入りの迎え付きの床には、お点前の中でお客様に披露したいお道具を荘っておく。 後入りの床は道具の代わりにお花を荘り、道具畳には風炉の横に水指、その蓋の上に茶巾、茶筅、茶杓を置いて、水指の前には茶入れを入れた茶碗を荘っておきます。 In June, we practiced kazari series with both thick and thin tea. At the beginning, before the guests entered the room, the host prepared the room in the alcove by […]

平花月之式

今回の日本滞在の折には月2回の割合で花月のお稽古に加わらさせていただく機会を得ました。 是非ここアメリカのセントルイスでも、生徒さんたちに教えたいと常々思っていましたので、やっと、実現できました。 平花月でしたら、折据以外は特別な道具もいりませんので、これからも週末クラスと週日クラスそれぞれ月一回は花月を学び、それぞれが自分の役割を果たし、全員が呼吸を合わせてスムーズに動けるようにを目標にお稽古していきたいと思います。 While in Japan, I had a chance to participate in kagetu practice twice a month.  I always wanted to introduce this intriguing game in our St.Louis lesson. Finally, we […]

練り切り講習 

  少し時間が経ってしまいましたが練り切りの記事からの続きです。 この春に以前お茶を差し上げた生け花グループ Ikebana International St.Louis Chapter からのお誘いで、練り切りの作り方を披露、レッスンする機会をいただきました。こちらはとても教えたりするレベルではないのですが、お茶とともに日本の文化を紹介するという意味でお引き受けしました。作った花は日本を代表する桜。他にもいくつかのサンプルを作って持って行きました。   練り切り作りには、三角棒が必要ですが、皆さんの分がなくて困っていると、お茶の生徒さんの義理のお父様が、この日のためにたくさんの三角棒を作ってくださいました。とても硬いしっかりした木で、本物に負けないくらいの質です。 この三角棒を使って、参加したみなさんも、ああでもない、こうでもないと一生懸命に取り組んでくださいました。できた練り切りは、ほとんどの人が家族に見せるため食べずに大切にお持ち帰りになりました。初めてのことで準備には色々と工夫が必要でしたが、練り切り作りの紹介は、私たちにとっても学びのある楽しい体験となりました。 After our tea ceremony demonstration for Ikebana International St. Louis Chapter, people were interested in nerikiri sweets and asked […]

練り切り色々 Nerikiri

アメリカでお茶をお稽古していて苦心することのひとつは、和菓子です。日本から買ってきたり、お土産にいただいたりする以外は、純心庵では、これまで様々な和菓子を作ってきました。中でも練り切りは、手間のかかるお菓子ですが、白餡作りから形成まで試行錯誤しながら作ってきました。 今回は、振り返ってこれまで作ってきた練り切りを並べてみました。 最初は、餡の練り具合が分からずにベトベトになったり、形も無骨だったりと苦労しましたが少しずつコツのようなものも掴めてきました。まだまだ不格好ですが、こうやって見てみると、ひとつひとつに思い出があり、作った時の季節や行事、美味しいと食べてくださった方たちの顔が思い浮かびます。 お茶とお菓子は切っても切れない関係。季節の移り変わりに合わせて作る練り切りも変わってきます。庭の花や木々を眺めながら次は何を作ろうかと考えるのも、またお茶の楽しみのひとつです。   One of the challenges in practicing tea ceremonies in the United States is obtaining wagashi, Japanese sweets. Unless they are  brought from Japan, we have […]

6月の茶会@長野庵 Naganoan Chakai in June

日本では梅雨の季節6月。ここセントルイスでは急に夏めいてきました。 6月の第一土曜日、長野庵でお茶会を催しました。 華氏90度(摂氏32度)を超える夏日でしたが、周囲を池と木々に囲まれている長野庵の茶室には涼風が吹きわたっていました。 While it’s now rainy season in Japan, it’s already summer in St. Louis. On the first Saturday of June, we held a chakai, tea gathering, at Naganoan […]

風炉 初炭点前 Furo Shozumi demae

  5月からは炉を片付けて、風炉の季節です。 第一週は基本中の基本、風炉薄茶点前で一つ一つの所作を点検しました。 第2週は、一組のみ持ち合わせている風炉用炭一式で、風炉初炭手前をしました。 そのあと箱点前の基本、卯の花点前でお菓子とお茶をいただきました。 At the beginning of May, we closed the ro hearth and started furo procedure.  After reviewing the basics of this procedure in the first week, […]

5月の茶会 長野庵にて Chakai at Naganoan

  若緑が美しい、植物園日本庭園内の長野庵で、月例の茶会を開催しました。 お客さまはどなたも、木々の中にひっそりと佇む茶室で点てられた一服のお茶をいただく異空間に感動され、満足されていました。 お菓子はこの季節定番の『あやめ』の練り切りです。前日に、お客様用と5月のお稽古用に40個余りを今やプロ並みの腕前になった生徒さんと二人で作りました。 On the first weekend of May, we held our monthly chakai, tea gathering, at Nagano-an in Missouri Botanical Garden. The teahouse was in its best season […]

長板 炉 薄茶と濃茶 Nagaita Rodemae

  4月最後の週は長板に水指、杓立、建水、蓋置を置き、杓立には差し通しの柄杓と荘り火箸を入れて準備します。 この点前では皆具(水指、杓立、建水、蓋置が同じ材質、模様の一式)使用するのですが、まだ持ち合わせていませんので、あるもので代用してのお稽古です。 3年以上も前から、セントルイス在住の陶芸家に皆具の制作を依頼しているのですが。。。完成が待ち遠しいです。 In the last week of April, we practiced nagaita with both thin tea and thick tea. In preparation, we put mizusashi, shakutate, kensui, and futaoki on […]

ガラスの茶箱道具 Glass Art Furidashi and Kinzutsu

  同じ社中のお茶仲間でもあるミズーリ在住のガラス工芸作家、前畑佳永子さんが私たちからの要望に応えて茶箱用の振り出しと茶巾筒、水指を作ってくださいました。イタリアのムリーニガラスの手法や、レースガラスの手法を使っている前畑さんの作品は、色彩豊かで美しく、それでいて日本の茶道具ともしっくりと溶け込みます。水指には、日本から取り寄せた黒真塗りの木蓋がついています。 前畑さんは、ワイナリーで有名なオーガスタの自然の中で、ご主人のサムさんと一緒に素晴らしいガラスアートを作っていらっしゃいます。工房を訪ねてみたい方、または作品を購入したい方は、以下のサイトからご連絡ください。 Kaeko Maehata Kaeko Maehata, our friend who joined our tea ceremony practice in Junshin-An last year, created beautiful glass sets—furidashi and kinzutsu—for the box tea procedures. She […]

寿棚 濃茶と薄茶点前 Kotobuki Shelf

  収納庫を整理していましたら、2~3年前に日本から持ってきた寿棚があることに気づき、早速、このお棚を使ってみました。 14代淡々斎が考案されたこのお棚は地板が四方、天板は八角形の松材の溜塗です。柱は雲形透かしの鰭板が上下についた、四方透かしの二本柱。点前は丸卓と同じなのですが、柄杓は合を上向きに置きます。デザイン、溜塗が美しい。   While I was cleaning the closet, I came across the Kotobuki shelf I brought from Japan a few years ago. Originally designed by the 14th Iemoto […]

ワシントン大学 お茶のデモンストレーション The Demonstration at Washington University

  WashUの剣道クラブ、Japan Pier Clubより依頼を受け、お茶の歴史や精神、また”道”についてのレクチャー及び薄茶風炉点前のデモンストレーションを披露しました。 40名近くの学生さんの参加でそのうちの20名にお菓子とお茶をお点てしました。 デモの後にもたくさんの質問があり、ここセントルイスの大学生たちの日本文化への関心の深さを改めて感じました。   Around forty students joined our tea demonstration requested by Kendo Club and Japan Pier Club at Washington University. Followed by a lecture about […]

4月のお稽古 続き薄茶  Tsuzuki usucha

    4月にセントルイスでお稽古を再開して一ヶ月が経ちました。あっという間に5月になってしまいましたが、遡ってのお稽古の様子です。 日本滞在中に何度かの茶事のお誘いを受け、その際に続き薄のお点前に接することが多々ありましたので、風炉に切り替わる前に炉点前でもお稽古をしておきたい点前だと思いました。 続き薄は通常の茶事の流れの中で後炭手前を省略し、濃茶からすぐに薄茶をお点てする点前です。続き薄を客側から所望する際の問答がとても興味深いものです。アメリカ人の生徒さんも舌を噛みながら一生懸命覚えていました。 April 2023 Finally, we have restarted the lessons this spring. After attending several chaji (formal tea gatherings) while I was in Japan, I observed the […]

初釜 Hatsugama

あけましておめでとうございます。 ご家族とお元気で新年をお迎えのことと思います。さあ、新しい年も茶の道に精進してまいりましょう。   1月7日は友人から招かれて、本格的な茶事が出来る大阪の貸し茶室での初釜を体験してきました。お道具すべてが借りられ、本格的な茶懐石を提供してくれる場所は中々ありません。店主の親戚の方がお茶道具を始め骨董蒐集の趣味があり、それらのお道具を使わせていただけるのです。利休作の茶杓は、使われて黒光りしていましたし水指は後漢の時代のもの。楽茶碗は旦入、慶入、覚入等等楽家歴代のものばかり、目の保養とともに本物で飲むお茶は、また格別でした。茶室内はカメラを持ち込めないので、待合の欄間や躙口付近の写真のみですみません。     Happy New Year I hope you had a wonderful new year holiday with your family and friends. I am looking forward to practicing chado together […]

炉開き Robiraki

毎年、恒例の炉開きでおぜんざいを振る舞いました。 今年は栗を沢山いただいたので、蒸しておぜんざいに入れました。 炉の設え、お釜の向き、釜蓋を切る方向、炉用の柄杓、蓋置について、基本的な事柄を再度確認して、薄茶点前のお稽古をしました。 In the beginning of November, we had robiraki (ro opening) and enjoyed our annual zenzai, sweet red bean soup. Since I received chestnuts from a friend, I […]

10月のお菓子とお茶会 Ochakai and Nerikiri in October

          日本の和菓子職人神山さんとご縁ができソーシャルメディアで交信する中で、神山さんが10月のお菓子『唐錦』の作り方をビデオで送ってくださいました。それを参考に、神山さんが置いていってくださった白あんを使ってトライしてみました。 次の日、日本庭園の長野庵でのお茶会で、この手作りの『唐錦』を供しました。当日は、10度以下のこの季節には珍しいとても寒い一日でしたが、セントルイスの生花やガーデンクラブからたくさんのメンバーの方々が参加して、お茶を楽しんでくださいました。 After we connected with Mr. Kamiyama, the wagashi confectioner, he kindly sent us his video making nerikiri. This one was called Karanishiki, fall […]

還暦祝 茶会 Sixtieth Birthday Chakai in Japan

Letter from Kyoto   大阪でお茶の先生をされている友人の還暦祝の茶会に招かれました。場所は八幡市松花堂 竹隠。 4席目のお正客を仰せつかり、二人のお茶仲間と共に秋の静かなひと時を過ごしました。 お軸は『明歴々露堂々』 辻 宗雲 書  『一点も隠すことなく、はっきりしていて、堂々と目の前に存在する』という意味の禅語。 60才を迎えて、そのように生きていきたいという思いも込めて、この軸を掛けられたとのこと。 雨の後のしっとりとした秋の午後でした。   I was invited to my friend’s sixtieth birthday chakai in Osaka, Japan. It was held at Chikuin Tearoom in […]

日本から和菓子職人を迎えて Japanese Wagashi Master

3日間の日本祭の最終日、私達のグループChado Society of St.Louis は和菓子職人、神山典之さんの2回のデモンストレーションと1回のワークショップの通訳及び観衆にお抹茶を点て出しするお手伝いをしました。日本の伝統的な和菓子の美しさと神山さんの卓越した職人の技にお客様たちは皆、感嘆されていました。毎月一回はお稽古のために練り切りを作っている私達もじかに、本格的な職人さんから指導を受けることができて感謝です。 On Monday, September 5th, as part of the Japanese Festival, our Chado group members joined the wagashi artist making Japanese sweets. There was an English […]

日本祭、御園棚のデモンストレーション Japanese Festival 2022

    レイバーデイホリデー期間中にミズーリボタニカルガーデンで恒例の日本祭が開催されました。新装された植物園のメインビル内のファーオーディトリアムで9月3日、4日の二日間、立礼式御園棚を披露しました。生徒さんの日頃のお稽古の成果を発表するとても良い機会でした。亭主、半東、客の所作、そして水屋の役割を総勢延べ30名で力を合わせてそれぞれが見事にやり遂げ、2回のデモンストレーションを成功裏に終わらせることができました! 生徒の皆さん、グッドジョブ!!! Over Labor Day weekend on Saturday and Sunday afternoons, we performed a tea ceremony twice at the Missouri Botanical Garden in the Farr Auditorium inside the […]

10月のお稽古 月点前

    少なくとも年に一回は茶箱月点前を練習したいと思っています。 上級の生徒さん達は、拝見有りをトライしました。 箱点前の中で最も美しいと言われている月点前、拝見有りはかなり複雑です。。。   I try to teach tsukidemae (moon procedure) at least once a year. For the advanced students, I include the haiken (viewing tools) procedure. Believed […]

日本祭打ち上げパーティー Japanese Festival After Party

私事で、日本祭直後に日本に帰っておりましたので、一か月遅れの日本祭の打上げパーティを去る10月30日に開きました。 家族も参加で総勢20名でBBQと一品持ち寄りのお料理やデザートをいただきながら、和やかに楽しくおしゃべりに花が咲きました。 前日まで良いお天気でしたのに、当日は朝からかなり激しい雨。生徒さんのお一人が、素敵な大きなお家を開放してくださったので、雨にもぬれず暖かく日曜日の午後のひとときを過ごすことができました。ありがとうございました!そして皆様、日本祭お疲れ様でした!     On October 30th, after my sudden return to Japan for a month, we finally got together to celebrate our successful tea demonstration at the Japanese […]

朝顔の練り切り

8月中旬 夏の爽やかな花、朝顔をこの月のお菓子として作ってみました。中心の星形をした白い部分や、朝顔独特の葉っぱを作るのに苦労しました。丸々とした形になってしまい、なかなかすぐには朝顔とわかってもらえませんでした。

御園棚のお稽古

9月のレイバーデーホリデーの3、4,5日に新装成ったミズーリボタニカルガーデンで恒例の日本祭が開催されます。私達、お茶のグループは3,4日に『御園棚』を使って立礼式のお点前をデモンストレーションする予定です。7月と8月は、主にそれに向けてのお稽古です。亭主、半東、客としての所作を稽古していきます。

桃の練り切り

7月1日、久しぶりにお茶のお稽古用に桃の練り切りを作ってみました。 可愛らしいピンクと丸いおしり、今が旬の桃にそっくりで大好評!

お稽古再開!Restarting Okeiko at last!

4月第3週からお稽古が始まりました。掛軸の色紙は、義母の手による遊び心一杯の書体で『春国樹色』、花は今年初めて我が家の庭で花を咲かせてくれた『木瓜』。水指は日本の先生の持たせてくださった、モダンな模様の清水焼。お茶碗は生徒さん持参の古そうな箱書きの『赤楽』。 From the third week of April, 2022, We started the tea ceremony practice again after my four months’ absence.I hung a scroll with the writing of four kanji letters […]

長野庵での茶会 Chakai at Nagano-An

日本から帰国早々、4月16日に植物園内の茶室・長野庵でお茶会を開きました。当日は晴天に恵まれましたが、朝は風がまだ冷たく、日本庭園の池の中にある茶室はさらに気温が2度くらい低いのではないかしらと思うほどでした。日が高くなるにつれ段々暖かくなってきて、桜が散った後の春紅葉の赤い新芽が美しく、澄み切った空気の中でのお茶会はまた格別のものでした。 On April 16th, we had Ochakai at the teahouse called “Nagano-an” inside the Japanese Garden at the Missouri Botanical Garden. It was a beautiful clear day with a chilly […]

2022年 林先生社中の初釜 Hatsugama in Kyoto

1月16日に2年ぶりの林先生社中の初釜が行われました。昨年はコロナ禍の為に、中止になったそうです。床の間は結び柳、掛け軸は『松老雲閑』(まつおいくもしずか)、筆は黄檗山萬福寺 塔頭・緑樹院の村瀬玄鼎(むらせげんてい)和尚。正月飾りは色々な飾り方があるようですが、今年の先生のお飾りは蓬莱山飾。台の上に奉書を敷き裏白の葉を載せお米を一升半 — 一生繁盛するようにお米の上に胴炭2〜3本、炭の上にゆずと伊勢海老。四隅に小皿を置いて、山の物(小梅、栗)海の物(昆布、小魚) お棚は高麗卓。六角水指を置き、天板には黒の棗、炉釜は甑口釜(こしきぐちかま) 天猫作 大西清右衛門の極めあり   炉縁は 花喰い鶴の真塗。初炭ー懐石ー濃茶、薄茶(続き薄)でした。私は前の週に一回のお稽古でおさらいをして、何年ぶりかで初炭手前をしました。

日本のお正月 New Year in Japan

2年ぶりの日本でのお正月。玄関のお正月飾りは12月30日に済ませ、31日はもっばらお節づくり。娘とおしゃべりしながら料理しました。 It has been two years since I celebrated New Year in Japan. After decorating the front door with the New Year ornaments on December 30th, my daughter and I […]

京都便りLetters from Kyoto

2021年12月5日  京都でのお茶会をハシゴしました しばらくブログお休みしていましたが、今回日本帰国の第一信をお届けします。2週間の東京での自主隔離を済ませて、12月4日に無事京都に着きました。 Ochakai in Kyoto On December 4th, after two weeks of self-quarantine in Tokyo, I arrived in Kyoto. 翌日の5日には二つのお茶会に参加してきました。一つは東福寺『退耕庵』での月例茶会。席主が利休の時代のお道具を沢山持っていらして、目の保養になりました。私達20名近くの客にその時代のお茶碗でお茶を振る舞ってくださいました。一番新しいもので徳川時代のものですと説明してくださったのには驚きました。私は写しではなく古田織部自身が作った織部焼のお茶碗でいただきました! The next day, I attended two ochakai. The first one […]

林先生の元でのお稽古 Practice with Hayashi Sensei  

12月8日は秋泉棚を使って長緒の点前。長緒の仕覆の中には大海茶入を入れます。大ぶりの大き目の茶入れです。 On December 8th, we practiced nagao string procedure using a shusen shelf. Inside the shifuku pouch, we placed a taikai chaire, a relatively large tea container. 15日は寿棚で重茶碗。通常初釜などで大勢のお客様に濃茶を差し上げる場合、2つの茶碗を重ねて持ち出し、人数分に分けてお茶をお点てする点前ですが、来年の初釜は未だこのお点前は出来そうもありません。 On December […]

台目薄茶風炉点前 Daime Usucha Furodemae

10月 最終週 短冊は『喫茶去』、お花は小菊にススキ。お菓子は手作り猪子餅。シナモンと黒ゴマの香りが大好評でした。 I served homemade inoko mochi  shaped like a baby boar. This sweet rice cake with cinnamon and black sesame wishes good health and prosperity. Inoko mochi is […]

ワシントン大学で At Washington University

10月23日 私の生徒さんの一人にWashUの剣道クラブを指導している方がいる関係から、毎年この季節にWashUでお茶のデモンストレーションをしてきましたが、昨年はコロナパンデミックにより、残念ながら実現できませんでした。今年は9月の日本祭の私たちのお茶のデモンストレーションをご覧になったJapan Peer Networkのメンバーの方から、また剣道クラブから、この二つのWasuUの学生のグループの依頼により、私たちのお茶のデモンストレーションが行われました。 Since one of our students is a kendo instructor at Washington University, we used to do tea ceremony demonstrations every year  there except last year due […]

茶通箱 Satsubako

10月第2週 上級の生徒さんは茶通箱をお稽古しました。 四ヶ伝とともに習得する茶通箱の点前。お客様に2服の濃茶をお点てするので、時間のかかるお点前です。 準備は黒楽茶碗、中節の茶杓、茶通箱(2種類の茶をいれる)、棚。箱の中に一つは肩衝茶入れを仕覆に入れて、もう一種類のお茶は黒棗に入れて大津袋で包み、背中合わせに入れて棚に飾ります。箱の中にお茶が入っているときは左手から持ち、左手から離れますが、空になったお箱は右手から扱い、右手から離れます。 We practiced satsubako box procedure with the advanced students. It takes a long time to complete this procedure since the host makes two teabowls of thick […]

月点前 拝見ありTsukidemae with Viewing

10月第一週 10月に入り、茶箱月点前のお稽古を慌ててしました。床の間には菊の花の南画です。義理の叔父藤原りょうざん画です。お花も前日にお華のお稽古で挿した花の残りを飾りました。お軸の菊と重なってしまい、悪い例ですが、庭のお花が皆枯れてしまい、これからの季節、床の間に飾る花を探すのに一苦労です。 It’s already October. We practiced Chabako tsukidemae before it gets too late. I hung the drawing of chrysanthemums by Ryozan Fujiwara, my uncle-in-law. It’s a bad example to […]

四ヶ伝 盆点風炉点前 Shikaden Bondate

9-28-2021 お軸は葡萄の絵、花は庭のホトトギスです。 I hung the picture of grapes and placed a toad lily in the vase on the alcove. 準備は曲水指、真塗の四方盆、唐物茶入れ、黒楽茶碗、象牙の茶杓盆点の主役は真塗の盆です。盆には四方盆の他に五角盆、丸盆、菱盆と四種類あって、それぞれの浄め方があります。盆を浄める時は真にたたみます。また、仕覆を脱がせた後の茶入れを盆から取るとき、置く時はもみ手をして、手を浄めます。初級、中級の生徒さん達は基本の割り稽古を含む盆点前、茶箱卯の花拝見ありをお稽古しました。 Tools used to prepare for this procedure are mage mizusashi, shiho […]

四ヶ伝台天目 Shikaden Daitenmoku

お軸は「一期一会」、花は「アスター」 準備は曲水指、天目茶碗と天目台、和物茶入れ、象牙の茶杓。 四ヶ伝のお稽古をしてきて生徒さんも気づき始めたようです。お点前はどの道具を扱うかで変わってきます。台天目の主役の道具は天目茶碗と天目台ですから、天目台の扱い、拭き方、お茶碗の扱い(湯を注ぐときは左手を添えるなど)を覚える必要があります。また、象牙の茶杓の扱い方を覚えておけば、盆点の時にもそれに準ずれば良いのです。初級、中級の生徒さん達は基本の割り稽古を含む盆点前、小習いの貴人点薄茶のお稽古でした。 After a few years of shikaden practice, students are beginning to understand what tool to prepare before the ceremony. Each procedure is different depending on the tools used. Since the […]

『長野庵』にてNagano-an in St.Louis Missouri Botanical Garden

10-8/9-2021 セントルイス植物園日本庭園内のお茶室『長野庵』を9日にお借りすることになりました。 8日は半日かけて総勢7人で掃除を済ませました。虫の死骸や突然天井から落ちてきた蜘蛛に悲鳴を上げながら、埃だらけのお茶室が見違えるようになりました。 9日は1時から開始、カートの手配に不手際などがあり、荷物を下ろしたり、運んだり、お湯を沸かし、お菓子を準備するなどで、長野庵でのお稽古は2時過ぎになってしまいました。 This month we had a great opportunity to use the beautiful teahouse inside the Japanese garden. This traditional style teahouse was a gift from the sister […]

 四ヶ伝 和巾点 風炉点前 Shikaden Wakin date

10-5-202 お軸は『和敬清寂』今週も、また新たの生徒さんをお迎えしました。今度は茶道の精神を説いた和敬清寂を掛けました。花は今唯一我が家の庭に咲く『ほととぎす』。準備は染付、塗蓋の水指、和布と同様の裂地の仕覆に入った中次茶入、和布、黒楽茶碗、中節茶杓。 和布を取るとき右手左手右手左手4回でする扱い方を学びます。中次茶入れの浄め方は二引き、胴拭き、茶を茶碗に入れる時は茶杓で3杓掬った後、茶杓を中次に添えるようにして、さっとあけます。 拝見問答の後、左手で和布とその上にのっている中次をもち、右手3指で茶杓を握り、2指で仕覆の横をもって、中指第一関節の背を中次の蓋の上にあてて持ち帰るのが、興味深い作法です。初級、中級の生徒さんのお稽古は基本の割り稽古を含む盆点前、小習の内、茶入荘り濃茶点前をしました。 Because we welcomed another new student this week, I hung the scroll with writing “wakeiseijaku” which represents the basic principle of the tea ceremony.I placed the toad lilies, […]

四ヶ伝 唐物 風炉点前 Shikaden Karamono Furo

2021年9月2 週目 アドバンスの生徒さんから四ヶ伝をお稽古したいとの要望がありましたので、まず唐物から始めました。    In this week of September, because of an advanced student’s request, we practiced karamono, one of the four secret teachings, shikaden.    お軸は『澄神静通』(ちょうしんせいつう) 心を澄ませ、静かに通る。 日常の時の過ごし方を説いているのでしょうか?お花は、夏の盛りを過ぎて、槿の花の盛りも過ぎました。そんな中、ひときわ大きく最後の力を振り絞って凛と咲く一重の槿の花がありましたので、手折って、鶴首に挿しました。9月の練り切り菓子は『落ち葉』。いつものことながら大好評。   The writing […]

茶箱 卯の花点前 拝見あり Chabako Unohana

日本祭での立礼式点前の練習を約1か月以上していましたので、正座が久しぶり。生徒さんの中には、畳の上の正座でのお点前に四苦八苦でした。 After over a month of ryurei style (the procedure using the table and chair) practice, some of the students struggled sitting on the tatami mat again.  お軸は『楽あれば苦あり』。楽しいことの後には苦労もやってくる。人生とは苦と楽が相伴うものである。お菓子は、日本帰りの生徒さんからお土産にいただいた虎屋の羊羹と、亀谷良永の御池煎餅です。 The writing […]

日本祭 Japanse Festival 2021

  毎年9月のレーバーデーホリデイ期間中に植物園で開催されてる日本祭。昨年はコロナのパンデミックの為、中止になりましたが、ワクチン接種が進んだ今年、2021年は無事開催されました。植物園の屋内ステージのあったメインビルディングが建替中の為、今年は屋外ステージでテーブルと椅子のお点前、立礼式(りゅうれいしき)のデモンストレーションを行いました。 Missouri Botanical Garden has been hosting the Japanese Festival every Labor Day weekend except last year due to the pandemic. Because the COVID vaccination rate has increased, the […]

『御薗棚』 のお稽古 Misonodana

いよいよ、9月のレーバーデイホリデー期間中の日本祭でのデモンストレーションの練習が始まりました。今年は野外ステージでのデモになりますので、なるべく簡略化した点前でと、立礼式の『御薗棚』を披露することにしました。御薗棚は終戦後の1957年に裏千家第14世淡々斎宗匠により考案されたもので、優美な意匠が好まれています。事前に、点前に必要な道具はすべて棚に用意します。道具を持ち運ぶたびに立ったり座ったりの所作もなく、椅子に座ってのお点前ですので、大変簡素化されています。基本は通常の薄茶風炉点前に準じていますから、日頃の練習の成果を見せるにも最適なお点前と言えます。 For the upcoming Japanese Festival during the Labor Day holidays, we started practicing the procedure for the demonstration. Since it will be held on an outside stage this year, […]

葉蓋と洗い茶巾 Habuta and Araijakin

さあ、いよいよ暑さの厳しい7月がやってきました。床の間には庭に今は盛りと咲いている槿の花を挿しました。お茶室のお軸には通常、風鎮は掛けないのですが、お茶室のエアコンの風がお軸を揺らしますので、仕方なく掛けて風を鎮めました。 It’s July, the time for summer procedures. In the alcove I placed a Rose of Sharon from my garden. Even though it isn’t a good idea to put weights […]

7月の利休百首 Rikyu’s poem for July 2021

今月の利休百首から抜粋した句は、 「右の手をあつかうときは わが心 左の方にあるとしるべし」   お稽古を始めて、まだ間もない生徒さんのお点前をお稽古していると、使っている方の手には意識が行っているのですが、使っていない方の手が宙ぶらりんになっていたり、きちんと手のひらをそろえて膝の上においてなかったりで、全体のお点前の姿がどこか気の抜けた締まらないものになっていることを感じて、『使っていない手を意識して。』と良く注意していました。   この句を百首の中から見つけた時『400年以上も前に、利休様はこの点も指摘してくださっていたのだ!』と感激したのを覚えています。 “When using your right hand, remember to have your mind on your left hand.” When I teach a beginning student, I often notice the free hand […]

長板 総飾 薄茶風炉点前 Nagaita Sokazari

茶事の後のお稽古は、茶事で行ったお点前の復習で『長板二つ置き、続き薄茶』をしました。今週は『長板 総飾 薄茶風炉点前』でした。ただ今、セントルイス在住の陶芸家に総飾りに使う皆具の作成をお願いしています。完成を楽しみにしているところですが、それまでは有り合わせの皆具でお稽古です。 Two weeks ago we had a tea gathering. Last week we reviewed Nagaita Futatsuoki Tsuzuki Usucha, placing two utensils on the long board. This week we practiced Nagaita soukazari […]

正午の茶事  Afternoon Tea Gathering

5月末の土曜日、日曜日の2日間、各6人のお客様をお迎えして茶事を行いました。 On the last Saturday and Sunday of May, I invited twelve students (six each day) from my tea ceremony class to our first chaji, a formal tea gathering. 2020年年明け早々から世界に蔓延し出したコロナウイルスの為、しばらくお稽古に来て頂くことも断念せざるをえませんでした。そんな中、一クラス2名に限定し、手洗いとマスクを徹底し、換気に気を付けお稽古を始めたのが2020年7月。約1年を経て、全員の生徒さんが2度目のワクチン接種を終了したことをお祝いする意味も含めて、お茶事を開くことを思いつきました。 […]

5月の利休百首 Rikyu Poem

4月から毎月一首ずつ、技術面での教えを説いている句を百首の中から選んで学んでいます。5月は、次の句です。 『湯を汲みて茶碗に入るる其時の 柄杓のねじはひじよりぞする』  これは柄杓の扱い方の教えです。柄杓の柄が、肘から手の平までの下腕部と一体化した時に、お湯の組み方、注ぎ方がコントロール出来ることを説いています。柄杓の合から一筋のお湯が一定の量で静かに茶碗に注がれる時、亭主の技量に感動することがあります。 Since April 2021, we have been reading the poems focused on tea ceremony techniques. The poem this month:  Yu o kumite chawan ni iruru sonotoki no hisyaku […]

続き薄 炉点前 Tsuzukiusu Rodemae

さあ、今月5月からはもう風炉の季節です。四月の最終週のお稽は濃茶、薄茶の炉点前がお稽古できる『続き薄』にしました。お軸は『春国樹色』、お花は鉢植のスパティフィラムを一本伐りました。お菓子は桜の練り切り、銘は『セントルイスの桜』。だんだん、和菓子細工の腕が上がってきています。 It is already May, the beginning of the season for summer’s furo (portable brazier). Last week, for the final time using  ro (winter hearth), we practiced tsuzukiusu rodemae doing […]

貴人清次 Kinin Kiyotsugu

先々週に、貴人点前をお稽古しましたので、貴人さんがお供を連れてきた場合を設定してする『貴人清次』で、貴人(すなわち清)点前の復習とお供(すなわち次)にお茶を点てるお稽古をしました。お軸は『瑞煙呈福寿』(ずいえんふくじゅをていす)です。小さい幸せが積もり積もって幸福な一生となるという意味だそうです。花はチューリップと梨の枝。 Recently, we practices two procedures: kinindate (for a nobleman) and kinin kiyotsugu (for a nobleman and someone who accompanied him). In the alcove I placed a tulip and a […]

茶箱花点前 Chabako Hanademae

今年は思いもかけず早く桜がほころび始め、その後の低気温であっという間に桜の季節が終わってしまいました。慌てて茶箱花点前のお稽古をしました。軸は久しぶりに『一期一会』、花は我が家の庭からレンギョウを切って活けました。お菓子は桜餅。塩漬け桜葉の良い香りがお茶室を満たしてくれました Since this year’s cherry blossoms bloomed a little early and were short-lived because of the unexpected low temperature, we hurriedly practiced hanademae (flower procedure using a tea box)  before […]

初めての試み Zoom Demonstration

ある会社の方から私たちのウェブサイトを見て、電話が入りました。『顧客向けに各国の文化をズームで紹介している。今回は日本文化の茶道を取り上げたい。ズームでデモンストレーションをしていただけないでしょうか?』本番までに2回ほどズームで画像、音声の打ち合わせをして本番に臨みました。 Last month, as part of their international cultural introduction series, an American company inquired about holding a Zoom meeting of our tea ceremony for twenty of their clients. Since […]

今月の利休百首

何にても 道具扱うたびごとに 取る手はかるく 置く手重かれ Whatever utensil you handle, pick it up as if it were light and put it down as if it were heavy. 今までは利休百首からお茶をお稽古していく上での心構えをいくつか拾い上げてきましたが、今月よりテクニック上の教えをピックアップしてみました。 During our tea ceremony practice, we have […]

 満開の桜とお客様 Guests to our tearoom

私、コロナワクチン2回目を受けて、2週間が経過しました。一応、コロナ対策を考えて一度に2人限定のゲストをお迎えしてお茶を経験していただきました。ゲストは陶芸教室のトム先生と生徒さんたちです。    Now, after a year-long pandemic, the students and I who have already had the COVID vaccine shots feel a little safer. Last week we welcomed a potter, Tom, and […]

貴人点薄茶炉点前 Kinindate Usucha Rodenae

 床の軸は『四海浪平』(しかいなみたいら)。これは禅語で、見渡す限り 海の波は穏やかという意味。ミャンマー、香港の民主化を望む国民に対する軍部や、国家権力の暴挙、絶えることのないシリアからの難民、身近ではアジア人に対するヘイトクライム。昨今の暗い悲しいニュースに心が痛みます。四方の海、即ち世界中の人々が平穏無事でありますようにとの願いを込めて、この軸を選びました。花は、やっと我が家の庭に咲き始めた水仙を一輪。 The translation of the four Japanese characters on this week’s scroll is “four, ocean, wave, and calm.” These zen words mean “the waves of an ocean are calm as […]

茶杓荘 Chashaku Kazari

今月のお菓子は椿です。銘は『紅椿』 日本では冬から春に掛けて外出の折には必ず椿の花を目にすることができます。特に真っ赤な藪椿は常緑樹の葉とのコントラストが美しく思わず足を留めてしまいます。ここセントルイスでは冬の間は勿論のこと早春までは、戸外の花を滅多に見ることができません。そこで、茶室に最も似合う花の椿をお菓子で作ってみました。お茶室がぱっと華やかになりました。 In the first week of March, one of my students and I made nerikiri,  which we nicknamed “red camellia.” In Japan when we go out during winter and […]

春の和菓子 Spring Wagashi

2月と3月初めの練りきりのお菓子『古都の梅』と『雛の桃』 今月のお菓子作りは2月の最終週になってしまいました。2月に相応しい花は梅ということで、紅梅の練り切りを作ったのですが、最終週に来られなかった生徒さんには、3月にお出しすることになります。そこで、遊び心で3月にお出しする際には『雛の桃』と銘名して出すことにしました!名前で梅にも桃にも見えてくるから不思議です。 At  the end of February, one of my students and I made nerikiri. In Japan the seasonal flower for this month is plum. Its flowers symbolize the beginning of […]

茶筅荘 Chasen kazari

茶筅荘には茶碗荘と同様、濃茶点前と薄茶点前があります。茶筅荘は茶筅に由緒があるのではないのです!『炉縁』あるいは『風炉先屏風』あるいは『水指』に由緒があって、お客様に披露したいときにするお点前です。 There are thin tea and thick tea procedure for chasen kazari just like chawan kazari. Although in chasen kazari it sounds like chasen is the focus, it isn’t. Instead […]

茶碗荘 Chawankazari

今日は小習い十六ヶ条の一つ、茶碗荘(ちゃわんかざり)のお稽古をしました。荘り物の点前は基本的に濃茶点前ですが、その内の茶碗荘と茶筅荘については薄茶点前もありますので、両方をお稽古してみました。 In the second week of February, we practiced Chawan kazari, one of the 16 konarai procedures, first with thick tea and later thin tea. 茶碗荘はお茶碗に由緒のある場合、もしくは目上の方或いは当日のお客様から頂いた場合などにそのお茶碗を披露する点前です。初入りの際に、床に軸を掛け、茶碗を紫縮緬の袋に入れて袱紗の上に置いて飾っておきます。連客はお床拝見の際にこれを見て、今日は茶椀荘のお点前であることを知るわけです。私は袋の持ち合わせがありませんので、正方形の紫縮緬に包んで飾りました。 In Chawan kazari either […]

今週の利休百首 Rikyu Poem

今週の利休百首から抜粋の句は  『茶はさびて心はあつくもてなせよ 道具はいつも有合にせよ』 日頃、揃わない道具を色々と工夫しながら見立てて、お稽古をしていますが、お客さまをお迎えするときも心からのおもてなしを差し上げれば、特別な道具を準備しなくても、手持ちの有り合わせの道具で構わないということなのですね。利休様からお墨付きをいただいた気分です。 “Keep the tea rustic and through your heart,Give warm hospitality; always simply put together utensils you already have” Since we lack utensils for each procedure of tea ceremony, […]

茶箱 雪点前 Chabako Yuki demae

先週は、先々週の長板薄茶炉点前に続いて、長板濃茶炉点前のお稽古をしました。記事は割愛します。今週は、茶箱 雪点前(拝見あり)のお稽古です。この記事を書いている今、雪がさんさんと降っていて、この時期にぴったりの雪点前のお稽古となりました。お軸は千葉清藍さんの書で『一期一会』です。お菓子はクルミ柚餅子と和三盆。この時期、庭には花が咲いていませんので、茶室には不向きかもしれませんが白百合を活けました。 In the last week of January, we practiced chabako Yukidemae (the snow procedure using a box). What a nice coincidence we have snow outside in St. Louis while I’m […]

長板総荘 炉 薄茶点前 Nagaita sokazari Ro Usucha demae

2021年の第1回目のお稽古は長板 炉 薄茶点前でした。長板は台子(だいす)の地板を元にしてできたお点前です。長板のほかにも様々な棚点前が台子点前を元として考案されました。 The first practice in 2021 was nagaita ro usucha demae, one of the many shelf procedures.  さて、新年初めての掛物は義理の叔父にあたる藤原りょう(木へんに旁)ざん(山)・画の『公鶏』ルースターと三羽のひよこの水墨画です。私の嫁ぎ先の京都の家では毎年、正月にはこのお軸を床の間に掛けていました。今は亡き義母に理由を尋ねると『子孫繁栄を願って』と言っていました。この軸を遺していただいたので、義母を偲びそれに習って正月に掛けました。お花は鉢植えの黄水仙を一本伐って鶴首に挿しました。お菓子は生徒さんと二人で手作りの練り切り。おめでたい『紅白の手毬』です。この頃、見た目も良く出来て『これは売り物になりそう!』と自画自賛です。 To wish the prosperity of her descendants in Kyoto every year, my […]

2020年最後のお稽古 和巾点 炉点前 Wakindate Rodemae

COVID-19で明け、COVID-19に暮れる2020年の最後のお稽古です。床の間は雪景色の水墨画の軸、実家から持ってきました。とても古そうです。外の木々はすっかり葉を落とし、庭には一輪の花もありません。そこで、お店で買ってきた花束の中に緑の菊がありましたので、赤い猫柳の枝と合わせて、赤と緑のクリスマスカラーで遊んで挿してみました。お菓子は手製の練り切り。クリスマスツリーのつもりなのですが… The last practice of the year was wakindate. On the alcove, I hung a scroll that depicted a snowy landscape in Chinese ink. To add a Christmas feeling, I arranged […]

四ヶ伝盆点炉点前 Shikaden Bondate Rodemae

今週は盆点のお稽古です。丸盆を使用しましたが、その他に四方盆、五角盆、菱形盆があり、それぞれ茶を点てる前の浄め方、拝見に出す前の浄め方が少しずつ異なります。この点前も唐物と同様、文琳茶入れかナス型茶入れを使用しますので、唐物で学んだ仕覆の扱い、茶入れの浄め方が応用できますし、象牙の茶杓を使用しますので台天目で象牙の茶杓の浄め方、扱い方を稽古していますのでこれも応用できます。仕覆を脱がせた唐物茶入れを盆から取りだす時、盆の上に戻す時、は必ず『もみ手』をして手を浄めることも留意点ですね。 We practiced bondate in the third week of December, using a round tray, one of the four different shapes of trays. Each tray has its own way of cleaning before both making […]

四ヶ伝台天目炉点前 Shikaden Deitenoku Rodemae

日中も日が差さず、寒さが厳しい日々が続いています。昨日は雪もちらつきました。そんな季節にぴったりの軸、『萬里寒光 生積雪』を掛けました。これは祖詠という中国の詩人が読んだ七言律詩の一部で「寒々とした光景が積雪によって生じている」という意味。薄墨を使って、寒々としたさまを表現していて義母の書の中でも好きなものです。   In the third week of December, we practiced daitenmoku, one of the Shikaden procedures. We have had cold days recently, and yesterday for the first time this winter, we […]

唐物炉点前 Karamono Rodemae

11月第2週、第3週はそれぞれ初炭点前、後炭点前をお稽古しました。 第4週目は炉で四ヶ伝、唐物のお稽古でした。床の掛物は『喫茶去』、花は山茶花です。一週間前は固い蕾だったのがこんなに鮮やかに開きはじめました。お菓子はお饅頭・草餅・果物の梨の三種を縁高に盛りました。 We practiced shozumidemae and gozumidemae in ro hearth on the second and third week of November. I hung the scroll of calligraphy which translates “would you like to […]

利休百首 Rukyu’s Hundred Poems of Chanoyu

過日、利休百首が印字されている、生徒さんのお稽古用の扇子を見ていて、私達のお稽古に役立ちそうな分かりやすいものをピックアップして理解を深めていったらどうかしらと思い付き、10月より、お稽古の初めに手書きのものを用意して学んでいます。そもそも利休百首って何なのでしょう。調べてみました。「千利休が茶道の精神、点前作法の心得などを初心者にもわかりやすく憶えやすいように、歌にまとめて百首集めたもの」と言われ『利休道歌』とも言われています。ただ、これら百首がすべて利休の作とは限らず、後世にまとめられたものと考えられています。 After finding Rikyu’s poems written on a student’s fan, I decided to share them with students at every practice, hoping to deepen their understanding of the tea ceremony. Since […]

炉開き Robiraki

さあ11月です。風炉を片付けて、炉を置きました。『炉開き』です。軸は紫野大徳寺大仙院桃林和尚の『紅葉秋風に舞う』。お花は一輪の黄色の菊を鶴首の花入れに挿しました。お菓子は抹茶をたっぷりと練りこんだ『抹茶大福』を作りました。2日前から小豆を焚いて作ったおぜんざいを皆で頂いた後、半年ぶりの炉点前で濃茶と薄茶をいただきました。COVID-19の感染を防止するため、襖は開けはなってはいますが、炉が客畳に近づいた分、何か茶室全体が暖かくなった感じがしました。 In the first week of November, we opened ro (wintertime hearth) for the first time since April. The translation of the calligraphy on the scroll is “red leaves dance in […]

事務所開き Celebrating the Opening of a Tech Startup 

10月の終わりに、社中の一人が、親戚の事務所開きに呼ばれ茶道でお祝いをしました。1週間後、その時の参加者の一人から以下のような体験談と感想を、送っていただきました。お点前を細部にわたって観察し、茶道に対して深い興味と理解を示してくださったことを心から嬉しく思うとともに、今後も精進して行きたいという気持ちを新たにしました。以下に、その文を引用いたします。Below is an essay written by a recent guest to a tea ceremony performed by one of our students. The special ceremony was in celebration of a startup company with […]

風炉初炭点前 Furo Shozumidemae

10月のお稽古は後2週間を余すところとなりましたので、風炉初炭点前をした後、中置濃茶、薄茶点前のお稽古をして濃茶、薄茶をいただきました。掛物はキノコの画、花は庭のススキとホトトギス。お菓子は韓国製の芋饅頭。 As November approached, we practiced Shozumi demae (charcoal setting procedure), and then enjoyed thin tea and thick tea in the Nakaoki procedure. In the alcove, I hung the painting […]

茶箱月点前 Chabako Tsukidemae

10月1日は十五夜でしたね。大きなまん丸のお月様がススキの穂を照らしてとてもきれいでした。十五夜に因んで、久しぶりに茶箱の月点前・拝見ありのお稽古しました。掛物は『日日是好日』、花は『秋明菊』です。 The light from the full moon on October 1st, reflecting on the Japanese pampas grass, was beautiful. Celebrating this fall season, we practiced chabako tsukidemae (chabako box, the moon […]

流し点 風炉点前 Nagasi Furodemae

しばらく四ヶ伝と茶通箱で、真や行の袱紗の捌き方やそれぞれの茶杓の浄め方等々、覚えることが一杯で気の抜けないお稽古が続きましたので、今日はゆったりとした気分で、流し点 風炉点前でお薄を味わいました。 Since for a while we have been practicing shikaden (a formal thick- tea procedure), today we enjoyed nagashi date(a casual thin-tea procedure) in a more relaxing atmosphere. 炉の流し点は古くから伝わってきていますが、風炉流し点は、明治時代に13代円能斎が再考され今日に至っています。季節を問わず、人数の少ない客の前で和気あいあいと行われるお点前なのだそうです。 Although […]

お客様をお迎えして Guest to the Tearoom

長月の晦日に、お茶の生徒さんの長年の友人と彼女の師である陶芸家のトムさんをお迎えしました。沢山の作品を創作する中で、お抹茶茶碗を始めお茶の陶製品に興味を持たれ我家の『純心庵』を訪れてくださいました。お茶の点前を見るのは初めてというお二人に、掛物はお茶の4つの精神をうたった『和敬清寂』を選びました。お花は、この数日の冷え込みでススキの穂が美しく伸びてきましたので黄色い小菊と活けました。好みのお茶碗を選んで頂き、それを主茶碗、次茶碗にして更好棚を用いて薄茶を味わって頂きました。私のガラクタばかりのお茶碗にも大変興味を示されて、お茶室におろして来てある秋に相応しいお茶碗を始め、棚にしまってある数々のお茶碗をじっくりと鑑賞されていました。 On the last day of September, we hosted our friend and her pottery class teacher and professional potter, Tom, at our tearoom. Even though Tom has been making tea […]

秋のお菓子 

10月になって急に涼しくなってきました。ここセントルイスでは、秋と言えばパンプキンですが、日本の秋を懐かしんで柿の実、そして今綺麗な盛りの菊の花を練り切りで作ってみました。 For the fall season, we made Wagashi, nerikiri, in the shape of chrysanthemum and persimmon. In the United States, the color orange is for pumpkins. But, in Japan, the […]

茶通箱 風炉 Satsubako Furo

今回は茶通箱・風炉点前のお稽古です。掛物は蓮の絵、お花は庭から摘んできた木槿です。お菓子は手作りで『長月』と名前を付けました。生八つ橋であんこをくるんだものです。 This week’s lesson was satubako furo.The flower in the alcove is the common hibiscus from my garden, and the drawing on the scroll has a lotus pod and some […]

夏の終わりに The End of Summer

今週は四ヶ伝 和布点 風炉点前のお稽古の後に、もうすぐ、9月になりますので慌てて盛夏のお点前「葉蓋点前」「洗い茶巾」でお薄をいただきました。 In late August we practiced wakin-date, one of the four shikaden procedures.  掛物は涼しさを誘う金魚の画。花は玄関先の『ヤブラン』が花をつけましたので活けてみました。 In the alcove I hung a painting of goldfish and for the ikebana display, arranged lily […]

台天目 風炉 Daitenmoku Furo

花は桔梗とつるバラの枝を、新風体でいけてみました。お菓子は源吉兆庵の『清水かげ』、白い求肥が粒あんに包まれていて甘さ控えめの上品な御菓子です。 Today I arranged the bellflower and climbing roses in Shimputai, one of the Ikenobo School styles. Sweet was Kiyomizukage, an elegant sweet bean jelly with rice cake inside, by […]

陶芸家のお茶碗 Artisan Teabowls

先日わが家の茶室『純心庵』を訪問された陶芸家がご自身の作品、お抹茶茶碗を10個置いて行かれました。お抹茶をお茶室で飲まれたのは初めてというのに、抹茶茶碗を製作されているのには驚かせられます。抹茶茶碗にしては多少小さ目のものもありますが、飲み口も丁度良い厚さですし、重すぎずお茶をいただくのには最適の量感です。お値段は$35〜$100です。***お稽古に来られた時にどうぞ、ご覧ください。 A local potter who visited our Junshin-an  last month brought and left ten handmade tea bowls. It was surprising that someone who never had matcha tea in a tearoom […]

盆点風炉 Bondate Furo

7月最終週のお稽古は四ヶ伝の盆点でした。盛夏に相応しく涼しそうなお軸を掛けました。カワセミが清流に泳ぐ魚を窺っている画です。箱には『設色翠翁窺魚』と書かれています。 The last practice session in July was bondate, another one of the shikaden procedures. In the alcove I hung a picture of a kingfisher aiming for a fish in […]

陶芸家のお客様 A Potter’s Visit

今日は、生徒さんの友人で、陶芸をされている方とガールフレンドを我が家の茶室『純心庵』にお招きしました。この方は抹茶茶碗もつくられているのですが、実際にお茶のお点前で点てたお抹茶を飲んだことがないということでしたので、生徒さんが薄茶風炉点前でお茶をお点てしました。 This week we had two guests, a potter and his girlfriend, in our Junshin-an tearoom. Although he has made tea bowls, he has never been in the tearoom, so […]

唐物風炉 Karamono Furo

先週のお稽古は四ケ伝のうち、唐物風炉点前でした。お軸は『喫茶去』(きっさこ)。意味は「まぁ、お茶でも飲んでいってください」 Last week we practiced one of the four shikaden procedures, karamono furo demae. The words of calligraphy on the scroll is kissako, which literary means “Would you like some […]

更好棚風炉 Kokodana Furo

7月に入って連日90℉以上の暑さが続いています。一回のお稽古を2人ずつの限定で始めました。久しぶりのお稽古ですので、基本的なお点前、更好棚濃茶風炉点前と薄茶風炉点前をしました。 I hope everybody has been healthy during this hot weather. In July, after a long break, our tea ceremony practice resumed with no more than two other people in […]

紫陽花の和菓子 This month’s Wagashi–Hydrangea

これからアメリカは紫陽花の綺麗な季節です。お茶のお稽古用に紫陽花の和菓子を作ってみました。中は白餡、外側の花びらは、紫陽花のもつ繊細で涼しげな色と光が表せるよう淡い赤、青、紫の小さく切った寒天を使いました。季節の和菓子を愛でていただくのも、お茶の席の楽しみの一つです。 Because of the beautiful hydrangeas in July in Missouri, we created special hydrangeas wagashi (Japanese sweets). We made balls of shiroan (a white sweet bean paste) and then made […]

自宅滞在令中のお稽古3 –和巾点 Practice During Stay-at-Home order 3

クレマチス、アヤメ、シャクヤクの花が終わり、我が家の日本庭園の池に蓮の花が咲き始めました。 COVID-19のパンデミックで生活のパターンはかなり変化しましたが、自然は変わらず営みを繰り返しています。 After the beautiful clematis, iris and peony in May, I now have two lotus flowers blooming in the pond of my Japanese garden. Even though lives changed a […]

自宅滞在令中のお稽古4– 台天目 Practice During Stay-at-Home Order 4

もうすぐ7月です。コロナでStay home していたら、あっという間に夏が来てしまいました!さて、またまた自主練習しました。今月一杯は炉でお稽古します。四ケ伝の台天目のお点前です。 掛物は蓮の葉と実の水墨画の色紙です。倉敷の水墨画家 故 藤原りょう(木偏に右側のつくりは四の下に方)山(ざん)の手に成るものです。義理の叔父にあたる人です。花は桔梗。庭から切って鶴首に挿しておいたところ、1時間ほどでしおれてしまいました。慌てて横にして水の中に浸してあげたら、また元通り瑞々しくなりました。野に咲く花は水揚げが悪いので、このようにしてあげたら良いとお華の先生から教わりました。 Hard to believe it’s already July! Summer arrived while we were staying home during the quarantine. This week I practiced daitenmoku, one of the four […]

自宅滞在令中のお稽古 唐物 Practice DuringStay-at- Home Order

引き続き4月24日までStay home orderが出ました。 日本から帰ってきて3週間、無性にお茶のお点前がしたくなって、四ヵ伝の唐物で濃茶を点てて服した後、お薄を2服点てました。夫と私の分です。 設えは、床の間には今回友人から頂いた色紙を軸に掛けました。これは祇園祭りの『山』の一つ『黒主山』を西野洋一画伯が描いたものです。謡曲「志賀」に因み大友の黒主が桜の花を仰ぎ眺めている姿を現しています。今の季節にぴったりでしょう? Missouri extended the stay-at-home order, ending April 24th. I returned to the United States from Japan a month ago ready to start practicing tea ceremony. […]

自宅滞在令中の稽古2−四方盆 Practice During Stay-at Home Order 2

コロナウイルス感染拡大を防ぐための在宅命令が5月3日までに延長されました。お稽古を再開できないこんな時だからこそ、一週間に一度は茶室で静かにお茶を点てようと決め、実行しています。今日は床の間のお軸の色紙は京都の書家の 山田虹赤(やまだこうせき)墨蹟で『富貴安楽』(ふうきあんらく)。「家は富、身は貴く、安らけく、楽しきこと」という意味。こうであって欲しいという願いを込めて掛けました。 Missouri’s stay-at-home order was extended, ending May 3rd. Since we can’t practice tea ceremony as a group during this order, I decided to practice by myself once a week. […]

京都便り- 初釜 From Kyoto – Hatsugama 2020 

2020年(令和2年)の初釜が日本の林先生宅でがおこなわれました。 新年の挨拶を済ませを、昆布と梅の入った湯飲み茶わんの中にお白湯を注いだ大福茶を皆でいただいた後、次のような順番で初釜のお茶事をしました。 初炭手前ーお酒と食事ー濃茶点前ー後炭手前ー薄茶点前 私は嶋台のお茶碗で濃茶を点てました。利休の師匠である武野紹鴎が考案したお棚・紹鴎棚でのお点前でした。 朝11時に始まり、約4時間後の3時に終了。長い一日でした。 2020年の一年間、茶の道に精進していきたいと、気持ちを新たにしました。     Hatsugama  2020, the second year of Reiwa, took place at the house of Hayashi sensei, Sojun sensei’s teacher.  After the new year’s formal greeting, […]

京都便り From Kyoto – Ochakai by the stream

ブログへの更新が遅くなってしまいましたが、11月に京都にいる宗純先生から届いた京都便りです。 毎朝、歩いている東堀川の遊歩道のせせらぎに ある日、建築物が建ち始めました。 何日か後に京都の建築専門学校の学生たちが文化の日にこのお茶室でお茶を振る舞うという張り紙が貼られていました。 昨日は、東福寺の退耕庵、松尾大社の茶会に参会した後、この茶室に寄らせてもらいました。夕闇迫る手作り茶室でろうそくの灯りの下、川のせせらぎを聞きながら一服のお茶をいただくのも、また、いつもと違った風情がありました。 From Soujun sensei in Kyoto One day,  I saw something was building by the Higashi- Horikawa river where walk every morning. Later, I saw a […]

純心庵でお茶会  Ochakai at Junshin- An

宗純先生が留守の間、11月中旬に生徒の一人が純心庵の茶室で茶会を催しました。 亭主側は亭主と半東さんの2人、お客様は総勢5人でした。 亭主は待合の掛物を利休百首の一つである”稽古とは一より習い十を知り十よりかへる元のその一“の色紙にしました。その意味は『稽古は一から順を追って十まで進み、もう一度初めの一に戻って改めて順に稽古を進めなさい。その繰り返しで最初に学んだことに新たな気づきがあったりして、確実なものになっていく』という教えです。 吉野棚、連客に是非お見せしたい水指とダイアモンド型の陶器の蓋置を使って『続き薄茶』をしました。『続き薄茶』は濃茶を点てた後、後炭を省略して薄茶点前にかかるお点前です。 通常、茶入れ、仕覆、茶杓、棗を拝見しますが、今回は正客から水指と蓋置も拝見の所望がありましたので、それらが拝見にだされました。 ​While Sojune sensei is away in Japan, one of the sdtudesnts held a Chakai at Junshin-An in mid November. The host and the hantoh had […]

日本祭でお茶を披露 Tea ceremony at Japanese Festival

毎年、ミズーリボタニカルガーデンで開催される日本祭で、2019年8月31日(土)、9月1日(日)にお茶のデモンストレーションをしました。 今年は丸卓を使った薄茶風炉点前を披露しました。 生徒さんたちと一丸となって今年も日本の伝統的な茶道の世界を忠実に舞台で再現してみました。 沢山の質問もあり、聴衆の茶道に対する関心の深さを改めて感じました。 We performed the Tea Ceremony at the Missouri Botanical Garden during the annual Japanese Festival, August 31st and September 1st. Marujokuround shelf was added to the […]

お茶のお稽古 自主練報告  Voluntary  Practice 

私が日本滞在中に我が家のお茶室『純心庵』で自主練習をすることを勧めましたところ、早速自主練習が始まりました。 生徒さんから下記のような報告が来ましたのでお知らせします。   10月12日の最初の自主練は3人の出席で大成功でした。 更好棚薄茶点前と濃茶点前を練習しました。 生徒の一人が京都滞在中に手に入れたお道具類を持参してくれましたので、それらを使用しました。彼女は形が少し異なった棗と茶入れも持参して、それらの扱い方も見せてくれました。ほかの生徒さんたちの為に、お稽古で使えるように置いて行ってくれています。   次のお稽古は10月19日でした。6人の参加がありました。 その日は丸卓薄茶点前と丸卓濃茶点前を練習しました。時間が足りなくなって一人の生徒さんがお稽古できずに終わってしまいましたので、彼は次回の10月26日にお稽古をすることになりました。皆で教えあいながらとても良い時を持つことができました。 3回目の自主練習は10月24日の木曜日朝10時から行いました。参加者は4名でした。 更好棚薄茶点前を練習しました。不確実なところが何点かありましたので、後日、先生に電話で確認をしました。次回のお稽古で復讐します。 Voluntary  Practice I suggested students to practice at my tea room during I am in Japan. I received the […]

茶通箱 Shikaden satsubako

四ケ伝の唐物、台天目、盆点のお稽古に続き、茶通箱のお稽古をしました。 茶碗は楽茶碗、中節の茶杓、仕覆の茶入れ、大津袋の棗が背中合わせに入った茶通箱。お棚を使用します。 大津袋が入った茶通箱を棚に飾り、濃茶器を水指正面に飾ります。 このお点前では2種類のお抹茶で、同じ楽茶碗を用いて、2碗の濃茶を練ります・ 大津袋の棗を清める際に四方捌きの代わりに『塵打ち』をするなどの作法も新鮮です。 1腕目の茶入れ、仕覆は先に拝見を済ませ、あとから、棗、茶杓、大津袋、茶通箱の拝見をします。 拝見物の引き方なども学ぶことがたくさんありました。   In this Satsubako procedure, we served two varieties of koicha using one raku chawan.    We placed the matcha which came from a guest in […]

四ヶ伝 盆点 Shikaden bondate

四ヶ伝のうちの一つ『盆点』のお稽古をしています。 盆点のお点前には、1)お盆 2)唐物茶入れとお仕覆 3)曲水指(杉の木を薄くして作った水指) 4)茶杓は象牙 5)黒楽茶碗を使用します。 使用するお盆は真塗で四方盆、丸盆、五角盆、菱盆の4種類があり、清め方がそれぞれ盆の形で異なります。 盆点のお稽古をする際は四方盆から始めるのが基本ですが、これも調達が間に合いませんでしたので、色も形も材質も盆点用の丸盆に似ている所有の丸い菓子盆を代用しました。 This week, we practiced bondate, one of the shikaden procedures. With this procedure, we use the following tools: 1) bon (tray) 2) karamono (Chinese tea container) […]

紫陽花とテッセンの練り切り Handmade Japanese sweet  

白餡と求肥を練って、紫陽花とテッセンの練り切りを作りました。海外に住んでいるとなかなかこういう練りきりのお菓子は手に入らないので、季節のお菓子を揃えるのにも色々と工夫がいります。お茶室に飾ってある花は、純心庵のお庭に咲いていたテッセンです。テッセンはそろそろ終わりかけですが、紫陽花は今たくさんの蕾が開きかけています。

四ヶ伝 台天目 Shikaden, daitenmoku

今週は四ヶ伝のうちの一つ『台天目』のお稽古をしています。 台天目のお点前には、1)天目茶碗と天目台 2)和物茶入れとお仕覆 3)曲水指(杉の木を薄くして作った水指 4)茶杓は象牙 を使用します。 このお点前は中国から渡来した天目茶碗それに沿った天目台が主役ですので、勝手付に仮置きはできません。天目茶碗に柄杓でお湯またはお水を注ぐときは、必ず左手をお茶碗に添える、象牙の茶杓の清め方、袱紗を真にたたんで天目台を清める、初めの茶筅通しは左手の上に載せて行う等々、またまた新たに覚えなくてはいけないことがたくさん出てきます。 勿論、ふすまの開け閉め、拝見物を出す時は指の第2関節まで畳につける行の手の扱いです。 でも、生徒さんたちはこれらの複雑な所作に目を輝かせて取り組んでいます。新たなことを学ぶということはこんなにも好奇心を刺激して、興味を抱かせるのだと教えていて再発見をしました。こんなややこしいことを学びたいと思うからこそ、お茶のお稽古が続けられるのかもしれませんね。   今回も、曲げの水指が間に合いませんでしたので、仕方なく塗蓋の水指を使用しています。。。 This week, we practiced daitenmoku procedure, one of the shikaden. We use the following tools for the daitenmoku. 1) tenmoku jawan, tenmokudai 2) Japanese style chaire and oshifuku. 3) mage mizusashi ( made from […]

四ヶ伝 唐物 Shikaden Karamono

裏千家中級のお免状をいただいている生徒さんに四ヶ伝のうちの一つ唐物のお稽古を始めました。 四ヶ伝には唐物、茶通箱、台天目、盆点があります。四ヶ伝から相伝(口伝)と言って、先生から直接口頭で点前を習うため、説明書や教科書はありません。 唐物のお点前には、1)ナス型か文琳型茶入れとお仕覆、2)曲水指(杉の木を薄くして作った水指)、3)元節の茶杓(元に節のある茶杓)を使います。 中国から渡来した茶入れが主役ですので、必ず両手扱いにする。ふすまの開け閉め、拝見物を出す時は指の第2関節まで畳につける行の手の扱い、といろいろと決まりごとが多くなってきます。 今回日本から道具をそろえてきましたが、曲げの水指が間に合いませんでしたので、仕方なく塗蓋の水指を使用しました。。。     This week, we started to learn Karamono, one of the Shikaden. There are Karamono, Satsubako, Daitenmoku and Bondate in Shikaden procedure. Since these […]

Japanese Culture Event at Forest Park Community College

4月29日・30日の午前中、Forest Park Community College の”Japanese Culture Event”の一環で私たちのグループはお茶のデモンストレーションを披露しました。お点前の披露の後は会場の生徒さん何人かにお菓子と薄茶を一服、飲んで頂きました。 On April 29th and 30th, We performed the tea ceremony for the Japanese Culture Event at the Forest Park Community College. After the […]

”CeleCelebration of Japanese Culture 2019″ at Missouri History Museum 

毎年恒例のJAS主催のイベントが5月5日の日曜日に開催されました。この日は雲一つない美しい天候に恵まれ、絶好のイベント日和になりました。 今年は、私達Chado Society of St.Louis Junshin-Anのグループはお茶のデモンストレーションに加え、着物ショーを主宰しました。 お茶の点前中は、たくさんの観客にも関わらず、静かな雰囲気に包まれ、集中してお茶の奥深さを感じていただけたようでした。 着物ショーではお茶会で着る着物を中心に、遊び着などをメンバーの持っている着物の中から選び、メンバーがモデルとなって舞台に立ちました。 ショーの最後に、二人の若い娘さんの着る振袖・中振袖姿とそれを見守るかのように黒留袖の母親も登場し、満場の喝さいを得ました。メンバー一人一人の多種多様な力を借りて成功裡に終わることができました。 We enjoyed a Japanese culture event hosted by Japan American Society (JAS) at the Missouri History Museum on May 5th . […]

四ケ伝 唐物 Shikaden Karamono

中級のお稽古です。 水指は曲げ、茶入れは唐物(ナス型あるいは文琳を使用。茶杓は元節。曲げ水指は杉やヒノキの薄板を曲げてつくった水指のこと。 このお点前では茶入れが主役ですので、常に茶入れを両手で扱います。そして茶入れを真にたたんだ袱紗で清めます。 平点前に比べると少し難しくなります。     We practiced an intermediate level shikaden( four secret* teaching) karamono( Chinese chaire)today. *shikaden is shared from teacher to student, and not by textbook.    With this karamono practice, […]

2019年 初釜 Hatsugama

1月13日 11時半より林宗美先生社中の初釜が総勢13名で催されました。 床の間には『松柏千年青』(しょうはくせんねんのせい)の掛物。どんな環境下にあっても緑の葉を保ち続ける松と柏。変わらぬ信念、強い意志を持ち続けることの素晴らしいことを伝えています。林先生お手製の海老、炭、梅、昆布、裏白などのおめでたい正月飾り。松や菊、千両の正月花。 炉縁は鶴の蒔絵。 長板総飾りの長板は真塗。水指、杓立、建水,蓋置は黄交趾(きこうち)。 初炭手前ー食事とお酒(『泉仙』のお膳と先生のお手製白みそ雑煮、黒豆、数の子)—長板総飾濃茶点前−後炭手前ー薄茶点前 濃茶点前のお菓子は『花びら餅』 お茶碗は嶋台と長岡空権(ながおかくうごん)作の伊羅保(いらほ)茶碗。茶杓は大徳寺三玄院の誡玄(かいげん)和尚作、銘『瑞雲』。茶入れは肩衝、朝日焼。仕覆は清凉寺裂(せいりょうじぎれ)。 We had Hatsugama on the 13th of January with Hayashi Soumi sensei’s tea group. On the alcove, we had the scroll of “Shouhaku sennen […]

初詣(京都便り)Happy new year from kyoto

皆様、あけましておめでとうございます。!本年もどうぞよろしくお願いいたします。 しばらくブログの更新が滞っていましたが、京都での様子、お茶にまつわる情報をお知らせします。   2019年1月1日早朝、新年を共に迎えた娘の家族と共に初詣に行ってきました。 娘の家から徒歩で行ける北野天満宮。学問の神様、菅原道真が祀られている神社です。この境内で1587年に豊臣秀吉が『大茶会』を催したことでも有名です。 元旦のお天気は雲一つない快晴。青空が清々しかったです!今年も良い年でありますように。   Happy new year! Although I haven’t updated the Kyoto report recently, I will start again, sharing the story of tea ceremony and life in […]

みどり会に行ったアマンダの近況報告 Update of our friend Amanda’s life in Kyoto 

宗純先生からアマンダに会った時の報告です。 今年の9月セントルイスから裏千家京都本部『みどり会』に入学して、茶道を学んでいるわれらのホープ、Amandaに会いました。 一人一人に与えられているという自転車で、待ち合わせ場所にますますほっそりとすっかり大人びたAmandaはやってきました。おやつのケーキを買って我が家へ。 ケーキとコーヒーで、お家元のお膝元での日々を話してくれました。私たちにとっては雲の上の人々であるお家元坐忘斎さま、お家元の息子の敬史さま、娘の万紀子さまとお会いできる機会もあり, 鵬雲斎大宗匠は毎月スカラーシップをみどり会の生徒たち一人一人に渡してくださるのだそうです。お家元が近隣の寺社で献茶をされる時には、『おてつだい』をすることもあるそうです。 月曜日から金曜日まで午前中は講義中心、午後は実技をみっちりと学び、『おとうばん』は早起きをして、午前のクラスの前にその日に使用する炭切りから始まり、床の間のお軸を選んでかけ、お花も選んで花器に活け、畳の雑巾がけや水屋の準備をするのだそうです。 これまでに何回かお茶会も経験し、今はみどり会の生徒主催の『クリスマス茶会』に向けて、準備に忙しくしているとのこと。 自分で削ったという茶杓も3本持参してくれました。お茶碗も手捏ねで作ったそう。 この1年間できっとたくさんのことを経験し、学んでいくことでしょう。 お夕飯を済ませて、門限の夜10時に間に合うように裏千家の寮へ帰っていきました。   This is the report from Sojun sensei.   I (sensei) met Amanda who joined Urasenke’s scholarship school “ Midori-kai” in […]

宇治、県神社でお茶会ー先生の京都だより From Kyoto, ochakai at Agata shrine

今回からしばらくは、先生の京都からのお便りです。 先週の土曜日、京都の南に位置する宇治の県神社で裏千家南支部青年部によりお釜がかけられましたので、林先生社中9名でお邪魔してきました。 お庭は綺麗に手入れされていて、夕暮れで陽の翳った坪庭をポッとあかるく白い山茶花の花が咲いていました。待合のお床には秋らしい栗と紅葉の画のお軸。お菓子は『お玄猪(おげんちょ)結び』。蹲踞で手と口を清めて席入りです。お濃茶は4畳半台目のお茶室で。お濃茶をいただいた後は広間でお薄をいただきました。   Last Saturday, nine member of our Hayashi sensei’s group joined the ochakai (tea gathering) at Agata shrine, Uji-city in Kyoto. This ochakai was organized by the youth […]

10月のお稽古最終週は 炉点前で!Last week of October, we opened our ro.

11月の炉開きには少し早いのですが、都合により風炉から炉に替えて薄茶運び点前のお稽古をしました。 炉開き恒例の『ぜんざい』を作って皆さんに食べていただきました。 軸は『和敬清寂』。 あっという間の一年でした。11月からは京都からの便りをお届けします。 It is a little early for robiraki (sunken fire place for winter months usually reserved for November to April), but we started our ro-demae practice. When […]

生け花インターナショナル、セントルイス支部の皆様をお迎えして。Tea with Ikebana International St.Louis Chapter

10月18日(木)、生け花インターナショナル、セントルイス支部のメンバー10名を『純心庵』にお迎えして茶の湯を楽しんで頂きました。 畳の上で正座ができない方たちもいらっしゃるので、2つの形式でお点前を披露し、お菓子とお茶を召し上がっていただきました。 始めは和室に4名の方に入っていただき、更好棚薄茶点前を、次は板の間に移動し、6名の方に立礼式のお点前をしました。 そしてこんな感想が寄せられました。 「先日は楽しい日を過ごせました、そして茶道についてより多くを学べました。参加して良かったです。」 「本当に穏やかで静かな体験でした。そしてとても意味深いものでした。」 We welcomed 10 people from the Ikebana International to our tea room Junshi-an October 18. We did two tea ceremonies – koukou dana usucha demae […]

ワシントン大学 剣道クラブ主催の恒例茶の湯デモンストレーション  Tea demonstration at Washington University Kendo Club 

27日(土)、WashU キャンパス内のHillman Hallにて、剣道クラブのみなさんの前でお茶のデモンストレーションを披露し、その後、一人一人の参加者の方にお菓子とお茶をお出ししました。 デモンストレーションの前に、剣道と茶道、二つとも”道”の付く日本のスポーツと文化を修練する者として、”道”の意味と、共通するアイデアを少々、説明させてもらいました。 このイベントも今年で4年目になります。昨年の50名弱の参加に比べて、少々参加者が少なかったのが残念でしたが、活発にたくさんの質問が出て、興味の深さを知ることができました。 私達のグループ、セントルイス茶道ソサイエティにも今年新しい生徒さんを何人か迎えましたが、その中の3人の新人さんたちも手伝ってくれました。 きっと良い経験になったことと思います。 On October 27th, we performed our tea ceremony at Hillman Hall, Washington University and served sweets and teas to everyone who came to […]

10月6日 お茶事 Ochaji event in October

毎年、最低1回は茶事の真似事をしたいと思っているのですが、今年は10月に催しました。総勢13名の参加で盛会でした。 昨年の食事は注文したお弁当をいただきましたが、今年はささやかながら手作りの料理を2人の生徒さんにも手伝って頂いて作りました。 お菓子は練りきりのお菓子。秋に因んで『菊のしずく』と銘々しました。 炭手前は省略し、2班に分かれて重ね茶碗のお点前でお濃茶をいただいた後、御薗棚を使って立礼式のお点前で薄茶をいただきました。 秋日和の穏やかな土曜日の午後が、皆さんとお茶を楽しみながらゆっくりと過ぎていきました。 We had our yearly Ochaji ( tea ceremony with meal ) with 13 participants this year. Instead of ordering food from outside, we prepared our […]

茶箱『雪点前』 chabako yukidemae

先週のお稽古は、まだの人は立礼式御薗棚のお稽古を、お茶事の前に立礼式のお稽古を済ませた人は茶箱雪点前のお稽古をしました。お菓子は手作りの『きんつば』です。 毎年、茶箱の卯の花、花、月点前まではお稽古をしているのですが、なぜか雪点前は出来ていませんでした。 一通りこれらのお稽古をしてくると、使う道具とお道具を置く位置が少しずつ違うだけなので、自然と手が動いて、スムーズにお点前をすることができたようです。 茶箱のお点前は、優雅でおままごとのようで女性の生徒さんたちから特に人気があります。 Last week, some students practiced ryurei style with a misono shelf while others performed chabako yuki demae (snow procedure using a tea-box). We did the white […]

純心庵(先生宅)の蓮の花 Lotus flower at junshin-an, Sensei’s pond

昨年購入した我が家の小さな池の1株の水連が、今年6月から9月にかけて、合計12輪咲いてくれました。規則的ではないのですが、蕾を水中で準備し、ある朝『ぽっ』と咲いて、黄昏時になると静かに花を閉じます。3~4日間それを繰り返し、静かにまた水の中に消えていくのです。それを12回繰り返し、しばらく咲かないまま、すっかり秋めいてきて朝晩が冷え込むようになってきました。もう今年はこれでお終いかなと勝手に決め込んでいたところ10月に入って、蕾が顔を出し、10月2日にあの可憐な13輪目の花を咲かせてくれました。ところが驚いたことに、夏の間、池一面に浮かんでいた蓮の葉がその花を囲むように一点に集まってきているのです。風で拭き寄せられたのかしらとも思ったのですが、このところ、強い風が吹いた日はありませんでした。。。最後の力を振り絞って咲いてくれた一輪の蓮の花を蓮の葉たちが守り、支えているのでしょうか。 Small lotus plants bought last year finally bloomed in my garden at Junshin-an this summer. We enjoyed 12 flowers during the hot months, thinking the season was over. But […]

今度はオーストラリアからのお客様です!  A guest from Australia

9月最終の土曜日のお稽古をマレーシア生まれ、オーストラリア在住の男性Frankieさんが見学に来られました。私達のウエブサイトを見て、セントルイスで裏千家のクラスがあることを知り、コンタクトしてこられたのです。 彼はブリスベンの裏千家支部でお茶を学び、かなり上級のお点前のお稽古をされているとのことですが、とても礼儀正しい方で新人の生徒さんたちの盆略点前の稽古を一緒にされていました。濃茶点前の風炉重茶碗のお稽古も見学されました。 当日は生徒さんの持ってきてくれた立礼式の御薗棚をセッティングしましたので、Frankieの立礼のお点前も見せていただきました。とても丁寧に優雅に点ててくださったお茶はそれはそれは美味しく、泡が細かくとてもクリーミーでした。 On the last week of September,we had Frankie from Australia in our tea room. He found us through our Chad society website. He is a advanced practitioner […]

9月 JAS 茶の湯イベント 薄茶風炉点前 JAS Event Usucha-furo-demae

去る9月23日日曜日にJAS主催の茶の湯イベントが、純心庵で開催されました。 今回のお客様は若いカップルのお二人でした。今年の日本祭で日本庭園内のアイランドツアーに参加され、お茶室を近くで見学し、是非お茶のお点前を見てみたいということでこのイベントに申し込まれたそうです。いつもの通り、お茶の歴史や精神を説明した後、お茶室でお菓子とお茶を召し上がっていただきました。少人数でしたので、ゆったりと静かな日曜日の午後を過ごしていただきました。 On September 23rd, a young couple joined Junshin-an for our monthly Chanoyu event. After experiencing the Japanese tea room tour at the Japanese garden last month, they wanted […]

ウェブスター大学で茶の湯デモンストレーション Canoyu Demonstration at Webster University

去る9月20日木曜日、ウェブスター大学の日本文化の授業の一環として、日本の代表的な文化、茶の湯のデモンストレーションを行いました。 図書館の会議室に俄か仕立てのお茶室をしつらえて、生徒さん約20名の前で茶の湯の歴史、概略、『和敬清寂』の精神などをレクチャーした後、薄茶風炉点前を説明を加えながらデモンストレーションし、その後、質疑応答の時間を設けました。ある生徒さんから『亭主がお点前をしている間、全くお客様にアイコンタクトをしていなかったが何故か?』などユニークな質問も飛び出しました。 最後に生徒さん全員に、お菓子とともに自分で点てたお茶を味わって頂きました。少しでも日本の文化の美しさ、奥深さを分かってもらえたのではと思います。 On Sept. 20th, we introduced The Way of Tea to the Japanese Culture Class at Webster University. Staged in their Library’s conference room with tatami mats and […]

茶箱月点前 chabako tsuki-demae

 ​ 先週と今週は茶箱月点前。 日中は30度を超す暑さですが、朝晩は涼しくなってきて、めっきり秋らしくなってきました。 そこで、茶箱のお点前の中で最も優雅と言われている月点前のお稽古です。 箱の中からお道具を全部取り出すと、風炉の横に雲の下にまあるい香合のお月様が見えました! 掛物は実りの秋のブドウの絵。お菓子はクズ餡餅。   The second and third week of September we practiced Chabako-tsuki-demae.It is still hot over 30 degrees outside. Yet, the smell of cool autumn air […]

セントルイスから裏千家みどり会へ Our student going to Kyoto for a year

8月29日に1年間の滞在予定で日本に発った、アマンダからメッセージが届きました! 2011年の5月にLindenwood 大学で開催された東日本大震災のための寄付金を募るミニ日本祭の中で、お点前を披露し100名以上のお客様にお茶を飲んで頂いた時にアマンダもお客さまになっていたのがきっかけで、高校生になった2012年から生徒さんとして私のところでお茶のお稽古を始めました。Columbiaの大学に進学された後も、折に触れてお稽古に通い続けてくれ、茶の湯に対する興味はますます深まっていったと思います。大学を卒業しマスター、Phdの勉強を始める前の1年間のギャップイヤーを利用して、是非裏千家京都本部で本格的に茶道を学びたいということで、全世界の外国人を対象に茶の湯を教育する『みどり会』に応募し、この度、見事審査を通り、みどり会の一員として日本での勉強の日々が始まりました。セントルイスの小さなお稽古場からみどり会の生徒さんが生まれたこと、とても誇りに思うと同時に光栄です。     I received an message from Amanda who left St. Louis to live in Kyoto for one year to study chado. I remember when we first […]

着物ショーに参加 Participating Kimono-show as a Chado Society.

今年の5月に亡くなられた初子 Eilersさんの追悼着物ショーが2日(日)に日本祭で催されました。私達、Chado Society of St.Louis “Junshin-An”もこの着物ショーに『お茶会での着物』ということで、私達のデモンストレーションの為に着付けた着物で、2回のステージに7人でモデルとして参加しました。 この着物ショーは初子さんの主宰で25年以上も催されてきた日本祭で最も人気のあるショーでした。2回のステージとも賑やかに華やかに、そして初子さんに因んだ人達の歌やメッセージもあり、初子さんの娘さんも舞台上に出てこられて、涙ありの感動的なショーになりました。   On September 2nd, Seven members of the Chado Society of St.Luois “Junshin-An” participated as models in the Kimono show during Missouri Botanical […]

茶の湯デモンストレーション Japanese Festival at Missouri Botanical garden

レイバーデーホリデー期間中の9月1日(土)から3日(月)、私達グループにとって一年中で最も大きなイベント、日本祭が今年も成功裏に終わりました。私達のデモンストレーションは1日(土)、2日(日)両日4時半から5時半にShoenberg Theaterで行われました。1日目は19名のメンバーの参加に加え、ボランティアでプロの写真家アンナさんが写真を撮ってくださいました。2日目は17名の参加、日本人会の今井眞一郎会長が来られ、ビデオ撮影に協力してくださいました。皆さん一人一人のお力のお蔭で素晴らしいステージを作ることができました。今年は庭を掃き清めるなどお点前の前のお客様を迎える亭主側の準備、手水鉢で手と口を清め茶室に入る客側の準備を具体的にステージで演じてみました。 2日とも昨年同様ほぼ満席で、茶の湯に対するセントルイジアンの関心の深さを改めて感じました。   We had great success with our tea ceremony performance at the Missouri Botanical Garden Japanese Festival Labor Day weekend. We performed twice at Shoenberg theater on […]

日本大好き4人家族を招いてのお茶会 Chakai with a family  

私達のウエブサイトを見て、是非お茶を体験したいというご家族が『純心庵』を訪れました。 お父様、お母様、ティーンエイジャーの娘さんと息子さん。息子さんはこれから日本語を本格的に勉強する予定だそうです。 毎朝、可愛い花を咲かせてくれている朝顔を花入れに、短冊は禅語の『喫茶去』(きっさこ)です。「まあ、どうぞお茶を召し上がって行ってくださいという意味です。お菓子はそばボーロと川千鳥のゼリー。薄茶風炉点前でおもてなししました。   Last week, we had four guests who love Japan, and wanted to experience a tea ceremony. They found us through our website! They are mother, father, […]

風炉後炭手前 Furo-Gozumi Demae

先週末から今週にかけては風炉後炭手前のお稽古です。これは一連の茶会の中で、濃茶点前の後、薄茶点前の前に燃えつきかけて流れた炭を整え、新たに炭を足すお手前です。 朝きれいに咲いた朝顔を水切りして、竹かごの花入れにさしていたら、利休が庭に咲いたたくさんの見事な朝顔を全部切ってしまい、たった一輪の朝顔を床に掛けた逸話を思い出しました。 後炭手前の特徴は、(1)初炭手前で切った月型の中に白いふじ灰を埋め込む所作—これは白い月がぽっと浮かんだ感じでとても風流ですー と(2)お客様が炭が組まれた後、風炉中を拝見する(3)釜を風炉に掛ける前に、湿らせた茶巾で釜肌を拭く所作があります。 熱い釜肌を茶巾で拭いた跡が、す〜っと消えていく様は何とも風雅なのです。 炭手前は、一時現実の世界から離れて、快く利休の時代を浮遊しているような気分にさせてくれます。   We have been practicing furo-gozumi demae these past few weeks. This is the second procedure to add charcoal to the fire, performed after the […]

風炉初炭手前 Furo-shozumi demae  

先週は、お稽古はお休みでしたので、先々週のお稽古、風炉初炭手前の様子からお伝えしようと思います。 お菓子は時季外れなのですが、お手製の桜餅。床の間には丸窓風の短冊掛に涼しそうに泳ぐ鯉の画を掛けました。 風炉の初炭はお食事が終わった後、濃茶点前の前に、風炉中の炭を足してお湯が良くわくようにするためのお手前です。 風炉に灰を仕込んでいませんので、真似事ですが、順番と炭の組み方、灰匙で『月型を切る』所作、香合の拝見等をお稽古しました。 日本にいても、日頃、炭を見る機会が無くなってきました。特別な雰囲気を感じることができました。 Second week of August we enjoyed a sakura-mochi sweet made by Sensei. The picture of the scroll was a carp. Furo-shozumi demae is the procedure […]

茶入荘(ちゃいれかざり)風炉点前 Chaire kazari furo demae

先週のお稽古は小習事16か条の一つ『茶入荘(ちゃいれかざり)風炉点前』でした。茶碗荘、茶筅荘には薄茶と濃茶点前がありますが、茶入荘と茶杓荘は濃茶のみのお点前です。 このお点前をするときは、茶入に何か由緒がある、またはお客様に伝えたい茶入れにまつわる話がある場合などです。 初入りの迎付けの際、床の間に紫の袱紗の上に仕覆に入れた茶入れを荘っておきます。 また、後座の前に、風炉と置き合わせた水指の蓋の右肩に茶杓を載せ、蓋の摘みに茶巾、その上に茶筅をのせます。 水指の前には袱紗の上に載せた仕覆入りの茶入を荘って準備をします。 この荘付けがなんと風流なことでしょう! これらを見て、連客は今日は茶入荘ということが分かるのです。茶入の由緒は拝見の問答の際に、お正客の方からたずねます。 Last week, we practiced “Chaire Kazari Furo-demae” which is one of the Konaraigoto 16 items. We can do thick-tea and thin-tea procedure for […]

月例茶の湯イベント Monthly Chanoyu Event

JAS依頼の茶の湯イベントが7月22日に純心庵で催されました。 今月は千歳盆点前でおもてなししました。掛け物の金魚にあわせてお菓子も涼しそうな金魚のゼリーにしました。中国人の素敵なご夫婦のお客様に日曜日の午後をお茶でゆっくりと過ごして頂きました。  Monthly Chanoyu event requested by Japan America Society took place on last Sunday at “Jun-Shin-An”.After giving a brief introduction to the Japanese Tea Ceremony, we demonstrated chitose-bon demae […]

千歳盆点前  Chitose-bon demae

先週のお稽古は先輩たちは引き続き茶箱卯の花点前、新人さんたちは千歳盆点前をお稽古しました。 掛物は金魚が涼しそうに泳いでいる画。お菓子は手作りの『茶通』。 千歳盆点前は、裏千家14代淡々斎宗匠の還暦をお祝いして、嘉代子夫人が考案されたものです。これは裏千家独自の盆略点前が基本型ですので、気軽に、あるいは本格的なお茶席でも用いることができます。 千歳盆の中に茶巾と茶筅、茶杓を仕組んだ茶碗、お抹茶を入れた棗と少し小ぶりな古帛紗を左側に二つに折って入れ、それと建水、鉄瓶があればお茶が点てられます。鉄瓶がなければ電気ポットで代用できますので、どこでもいつでも簡単にお茶を点てて召し上がっていただけます。 Third week of July, we practiced chabako unohana demmae.  Newly joined students practiced chitose-bon demae.The picture on the scroll was a goldfish, and this day’s sweet […]

日本からのお客様 A guest from Japan

アメリカ在住の妹さんを訪ねてこられた日本からのお姉さま。お二人の姉妹を我が家のお茶室『純心庵』にお招きしました。 アメリカで、日本の文化”茶の湯”を経験できたと喜んで頂けました。 盛夏の点前、葉蓋と洗い茶巾のお点前で、お薄を差し上げました。 主菓子は手作りの抹茶餡大福、掛物は涼しさを誘う金魚、お花は、我が家の庭にやっと咲き出した薄いピンクのむくげの花です。 We had two sisters join our Junshi-an today. An older sister who lives in Japan is visiting her younger sister. The visiting sister was delighted to experience […]

茶箱「卯の花」点前 Chabako “uno hana “temae

先週土曜日7月7日は茶箱の平点前、拝見を所望する卯の花点前のお稽古をしました。 茶箱点前には、この夏の『卯の花』、秋の『月』、冬の『雪』、春の『花』などがあります。 それぞれの季節に、その季節に因んだ茶箱点前を楽しむのも茶の湯ならではの風雅な趣向です。 Last Saturday, on July 7th, we practiced “unohana-temae” with viewing tools – a basic method for making tea by using a tea-box. There were unohana (white flower) […]

かわいいお客様 Two cute guests

六月第三週水曜日のお稽古日に可愛い二人のお客様がありました。 学校が夏休みに入っているため、お母様のお稽古を見学に来られたのです。 お客様の作法で、お菓子とお茶を頂き、お棗とお茶杓の拝見もできました。 We had two cute guests to our class on the 3rd Wednesday of June. Enjoying the summer holiday, they came to see their Mother’s lesson. The two […]

続き薄茶 Tsuzuki Usucha

六月三週目の火曜日は、一連の茶事の流れの中で、後炭手前を省略して濃茶点前の後半から薄茶点前にきりかえるお点前『続き薄茶』をお稽古しました。 亭主の都合で濃茶に続いて薄茶点前にかかる場合と客側の都合で続き薄茶を所望する場合とがあります。 その際の問答は問答編を参照してください。 濃茶の主菓子は手作りの『抹茶餡の葛餅』、薄茶の干菓子は『かりんとうと和三盆』。 床の間には日本の梅雨の時期に合わせて『口元に少し笑みあり梅雨仏』の俳句が書かれた掛軸を掛けました。 This third week of June, we practiced tsuzuki-usucha where we serve “thin” tea after “thick” tea omitting the sumidemae (charcoal preparation procedure) between these teas. […]

JAS主催 茶の湯イベント@『純心庵』 Chano-yu event at Junshin-an

毎月一回、日本文化の一つである茶の湯を紹介する趣旨で、JASから依頼を受けて我が家の茶室『純心庵』にて茶の湯イベントを開催しています。 このイベントでは茶の湯の歴史、精神などを学んだあと、実際に茶室で点前を見て、お菓子付きのお抹茶を飲んでいただけます。 6月は父の日の17日に更好棚薄茶風炉点前を披露しました。 床の間にはお客様に少しでも涼しさを感じていただけるように、色鮮やかなカワセミが、青々とした緑のもみじにとまって、川で気持ちよさそうに泳ぐ魚を伺っている様子を描いた日本画の掛物にしました。花は紫の桔梗一輪。ただ今我が家の庭で次から次へと花をつけています。 5名のお客様を迎えてたくさんの質問も出て、終始、和気あいあいとした雰囲気でイベントを終えることができました。 We host a Tea ceremony event once a month at Junshin-an sponsored by JAS in order to introduce Japanese culture.Each experience starts with the history and […]

葉蓋の扱い Habuta

連日、ここセントルイスは30度を超す真夏日が続いています。 日本では通常、梶、蓮、里芋などの葉を水指の蓋として使用するのですが、ここセントルイスでは手に入りにくいので我が家の庭に青々と茂っているギボウシの葉を代用してお稽古しました。良く洗ったみずみずし葉が、いっときの清涼感を運んでくれました。 The days have been hot in St. Louis. More than 90 degrees. So I decided to practice the Habuta-Demae. A summer season’s procedure to make my students feel cooler. […]

濃茶風炉点前 koicha furo demae

今週は濃茶風炉点前でした。 利休さんの時代からお茶の主体は濃茶と言われてきました。 深い精神性と正しい訓練を重ねて、初めて濃茶のお点前が始められると言われています。 We practiced Koicha Furo-demae (the procedures for the thick tea) this week. Koicha (thick tea) has been considered to be the main tea for the Japanese tea […]

ウクライナからのお客様 A guest from Ukraine 

先週のお稽古は私たちのウエブサイトを見てウクライナ・キエフからの青年が訪れてくれました。ご両親が在住されているセントルイスを訪問中に、お茶のお稽古に参加したいということで一緒に貴人点・風炉薄茶点前のお稽古をしました。裏千家ウクライナ支部でお茶でのお稽古を初めてまだ一年だというのに、彼の美しいお点前に皆、感動。彼の訪問は私たちに刺激を与えてくれました。今週は貴人清次・風炉薄茶点前でした。 We had a special guest from Kiev in Ukraine who joined our regular tea ceremony practice last week.  He found our group through the internet. He wanted to join […]

茶箱花点前 Chabako Hanademae

今週のお稽古は茶箱花点前でした。この日のお花はお弟子さんの持ってこられた珍しい枝ぶりのピンクのツツジときれいな黄色い山吹の取り合わせでした。今年のセントルイスは春が遅く、まだ先生の庭の桜もようやく葉桜になってきたところです。まだアメリカ花ズオウや姫林檎の花が満開で、外は春爛漫の中の花点前となりました。今回は少し場所を変え、新しい孟宗竹の結界で、茶室を仕切っています。      

Tea demonstration for Make-a-wish reveal party at MO Botanical Garden

  最高のお天気に恵まれた4月28日(土)11時30分より、ミズーリボタニカルガーデンに於いて、17才の少女の日本に行きたいという願いをかなえる一つのイベントとしてリビールパーティが行われました。 主催のMake-a-Wish Fundationから、彼女のお気に入りの一つが日本の茶道ということをお聞きしたため、日本庭園内の長野庵敷地内で野点をして、お点前披露と少女とご家族にお菓子とお茶を振るまいました。      

三友之式

  宗純先生の京都だより Sojun Sensei’s Journal from Kyoto   しばらくご無沙汰していました。もちろん毎週水曜日に林先生のお稽古を受けていましたが、パソコンが故障し皆様にお稽古の様子をお知らせすることができませんでした。 今日のお稽古は裏千家十三代圓能斎好みの三友之式でした。これはをお花を活け(花寄せ)、お香を聞いてから、お茶をいただく、この三つの所作をこのお点前の中で行います。各人の役割は折据の中から『花』『月』『一』『二』『三』の花月札をひいて決めます。花を引いた亭主は水屋で花の準備、月の正客、次客,三客、末客の順で席入りします。正客から順々に花入れに用意された花を活け、最後に亭主が花を活けて花台をもって下がります。 次に亭主は香盆に用意したお香セットを正客の前に置きます。正客が決められた所作にしたがって、香を焚き、試し聞きをした後順次、次客へと香盆をまわして香を聞いていきます。全員が香を聞いた後、亭主は香盆を取りに行って、床に荘ります。 次に薄茶とお干菓子の用意をします。亭主の『どうぞ、折据をお取り回し下さい』で折据を回し折据えの中から札を引き、亭主、正客、、、を決め、花を引いた亭主はお茶を点て、月を引いた客が茶を飲みます。4服点てたらおしまいになります。お茶をいただくときは8畳の茶室を4畳半としてみなし、座を決めます。 七事式の一つの三友之式。なんと優雅な遊びでしょうか!    

セントルイス美術館 ”Art in Bloom” in St.Louis Art Museum

宗純先生が、4月まで京都滞在だったため、今年はお弟子さんたちだけでセントルイス美術館でのイベントArt in bloom でお点前の披露をし、見に来ていただいた人たち全員にお菓子とお茶を振るまいました。みなさんのお茶や日本文化への関心がとても高く、最後のQ&Aも質問が途切れることがありませんでした。

2018年 初釜  Hatsugama 2018

宗純の京都だより その4 Sojune’s journal from Kyoto(4) 1月7日(日)11時より伏見の林宗美先生宅で初釜の茶事が催されました。参加は林社中の9名と3名のお客様(OB)の総勢11名。 お客様全員で順番にお床(掛物、お花、正月飾り)を拝見し、その後、長板とその上に置かれたお道具を拝見、お釜に向きを変えてお釜を拝見し席入りします。お軸は『松柏千年青』(しょうはくせんねんのあお)漢詩の冒頭部分。移ろいやすい世の中で振り回されず、変わらずそこに生き続ける存在という意味です。お花は紅白の椿に結び柳、床の間正面には初釜定番のお飾り、裏白の上に組紐でできた海老と海の幸・山の幸。長板の上には『黄交ち(足偏に止)焼』(きこうちやき)の水指・杓立て・建水・蓋置。お釜は竹の地紋のある天明釜、炉縁は松喰い鳥(鶴)の蒔絵が施された塗縁。炉には種炭がおこって(燃えて)います。 席入り後、宗純による初炭手前の後は懐石です。林先生手作りの白みそ仕立てのお雑煮、黒豆、数の子と仕出しのお膳にお酒が振る舞われました。その後、初釜恒例の花びら餅をいただいて中立ち(席を一端離れる)。 お客様が再び席入り(後入り)された後は長板総飾り重ね茶碗(嶋台茶碗)濃茶点前。一服目は3人分、二服目は4人分、裏出しで4人分が点てられました。 濃茶点前の後は、後炭手前で炭をつぎ足します。後炭手前は初炭で置いた炭が燃えて流れたものを、後炭手前で炭を足した後に良く燃えるように臨機応変に炭を組まなくてはいけません。普段、なかなかお稽古できない後炭手前もできましたので貴重な経験となりました。 最後に和三盆と飴の干菓子が出されました。何人かで順番に点て、お客様のそれぞれの好みの茶碗で薄茶をいただき退席となりました。 ほとんど一日がかりの茶事ですが、美味しいお料理とお菓子とお抹茶をいただき、特別な気分を味わうことができて程よい疲れが却って気持ち良く感じられました。また一年、奥の深い茶の道に精進していこうと心を新たにした一日でした。            

新年の初釜の為のお稽古 Lesson of procedures for Hatsugama 2018

宗純先生の京都だより その3                          Sojune’s  journal from Kyoto 2017年最後の月12月は2018年初釜の予習で、長板総飾りのお稽古をしました。 初炭手前-濃茶重ね茶碗点前-後炭手前-薄茶点前をそれぞれの担当者がお稽古しました。 12月に良くかけるお軸は『放下着(草冠あり)』。年の終わりにすべてのしがらみを解き放つという意味の禅語だそうです。 お花はこの時期、色々な種類の椿が咲きます。 お菓子は干し柿や雪だるまを模したものなど。。。 皆様、素敵なクリスマス、そして新年をお迎えください。      

口切の茶事-Kuchikiri no Chaji

宗純先生の京都だより Sojun sensei ‘s journal from Kyoto 11月最期のおけいこは口切の茶事の中の口切の所作のお稽古でした。 立冬(11月7日前後)のころ、前の年の11月から使っていた茶葉が壺の中からなくなるので、炉を開いて今年の初夏に摘まれ、壺に詰められた新茶に手を付けることになります。新茶は初夏から11月頃まで約半年間壺の中で寝かされ、風味が最上になるのだそうです。そこで、壺の封を切って、新しい茶を出し石臼で挽いて抹茶にしたものを賞味する茶事を催すのです。これを口切の茶事と言います。 開封前の壺が床の間に飾られているので、初座の席入りをして床の間の壺を拝見します。亭主は客とあいさつを交わした後に、お茶入れ日記を正客へ拝見に出します。亭主は茶壷を踏み込み畳に運び客の方へ向いて封印されている茶壷の口を小刀で切り、蓋を開けて中の和紙に詰められた濃茶用の茶葉とその周りに詰められた薄茶の葉をそれぞれの小さい黒の茶壷にいれ、再び細長い和紙(封紙)で口を封じて自分の印を押す。封印された茶壷を網の中に入れ、茶壷の拝見に出します。 かつては、半年間熟成された茶葉を茶壷から取り出しそれを丁寧に挽いてお抹茶にして、亭主はもてなしました。今は亭主がわざわざ石臼で挽いてお抹茶を作ることは珍しくなっていると思いますが、その貴重な所作を経験することができました。ノリで封紙を壺の蓋に貼ったり、興味深いものでした。 The last lesson in November we practiced was the procedure from Kuchikiri tea ceremony. On around Ritto (considered as […]

京都でのお稽古ー山里棚 Tea lesson in Kyoto, Japan ‐ Yamasato-Dana

宗純先生の京都だより Soujun sensei’s journal from Kyoto 京都でのお稽古、今日は山里棚濃茶点前をしました。山里棚は炉点前のみに使うのだそうです。 お点前中の茶入れ、茶筅は通常の炉点前のように流しては置かないで、風炉点前のように水指の前に置きます。 拝見物を出した後、柄杓は棗の左隣にまっすぐ飾り、陶器の蓋置は下の棚、水指の斜め左前の板ぎりぎりに飾ります。 水次で水を水指に足す時は、蓋は右、左、右と三手で水指の前に立て掛けます。以上が留意しなくてはいけない点かな。。。      

WashU 剣道クラブ主催 お茶の点前披露

10月28日、ワシントン大学サイモンホールにて、剣道グループの依頼により恒例のお茶のデモンストレーションを催しました。 宣伝が行き届いていた為でしょうか、例年よりも多い46名もの学生さんが来てくださいました。デモンストレーションの後には、お菓子とお茶を参加者全員に味わって頂きました。質疑応答の際も次から次へと質問が出て、日本の”茶の湯”に対する関心の深さを実感しました。 On October 28th, requested by Kendo (Japanese Fencing) club at Washington University, we conducted the Japanese Tea Ceremony Demonstration at Washington University Simon Hall, which became an annual […]

濃茶炉点前

先週の薄茶炉点前に続いて濃茶炉点前のお稽古をしました。茶入れ、茶杓、仕覆の拝見をしました。  

Japan Houseを見学に行きました(2)

先週末に訪れたJapan Houseの見学の続きです。1964年からイリノイ大学の名誉教授佐藤晶三先生が教鞭をとり、日本の文化や芸術の紹介が始まりました。1875年に日本館が開設され、その後98年には現在の日本館が完成しました。中にはお茶室も三室有り、芸術学部の授業に使われる他、地域の人たちを対象に生け花や茶道の教室も開かれています。周囲を美しい日本庭園に囲まれ、ここにいるとアメリカの中心にいるということを忘れてしまいそうです。今はちょうど紅葉の美しい時期でしたが、桜の木も庭園周囲に植えられており、桜の咲く春もまた違う風情が楽しめるのではないかと思います。 Japan Houseのリンクはこちらです。

Japan House を見学に行きました (1)

University of Illinois at urbana-champaign のJAPAN HOUSE を見学に行きました。残念ながら時間が間に合わずお点前は見ることができませんでしたが、日本から来ていたという素晴らしい掛け軸を拝見することができました。禅宗の初祖達磨大師が弟子に伝えた禅語で、書は大徳寺大慈院住職戸田実山(この書では紫野実山)と書かれています。 一華開五葉 いっかごようをひらき 結果自然成 けっかじねんになる ikkagoyouwohiraki kekkajinenninaru” one  flower opens five petals( leaves).  Eventually it will naturally produce seeds. [一輪の花が五弁の花びらを開くように、迷いや煩悩から解かれ清浄無垢な心に立ちかえれば、五つの智慧により、やがて自然に仏果菩提の実を結ぶ]という意味だそうです。   We visited the Japan […]

一足早く炉開きをしました

今日から炉を置いて、薄茶炉点前のお稽古をしました。炉開きのお汁粉もいただきました。お菓子は手作りの菊の練り切りです。新人さんたちは張り切ってお着物を着て盆点前のお稽古です。

懐石とお茶事イベント

私達がオークションに出品した「懐石と茶事」買ってくださった4名のお客さんを、去る日曜日、純心庵にお招きしました。10皿以上のお料理に舌鼓を打っていただいた後、和菓子は手作りの花びら餅。 濃茶点前、薄茶点前を茶室「純心庵」で披露しました。取り分け、かつて日本に住み日本の文化をこよなく愛した高齢のお父様は、目に涙を浮かべて感動してくださいました。

風炉流し点

  先生が着物の着付けを手伝って、今週は新人さんが着物で初めてのお稽古をしました。新しく入られた方達は盆手前を、他の生徒さんたちは風炉流し点をしました。 New students learned to wear kimono and joined our tea ceremony practice. They practiced “bondemae” and others practiced “Furo Nagashi-date”.  

日本祭打ち上げパーティ!

9月9日、日本祭での成功を祝って、打ち上げパーティを行いました。14名の参加でお互いの労をねぎらいました。気が早い人は、もう来年の企画を語っていました。

Tour Teahouse Island

Each year during the Japanese Festival at the Missouri Botanical Garden, the private Teahouse Island is open for guided public tours. Allowed to cross the narrow cove and dobashi, or […]

Tea life. Tea mind. A must read.

There are many books on the Tea Ceremony. An especially insightful one is written by Soshitsu Sen XV, the retired grand master of the Urasenke school of tea. The Tea […]