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お茶の自主練

2024年2月某日 先生が冬に京都に帰っていらっしゃる間、セントルイスの純心庵の生徒は2つのグループに分かれて自主練しています。それぞれが復習したいことを練習したり、細かいことを確認したりとこれまで習ったことの強化月間です。今年は、上の生徒さんは四ヶ伝を、初級の生徒さんは炉点前を中心にお稽古しています。 生徒さんの中にもうすぐ女の赤ちゃんの生まれる方がいらっしゃったので、少し早めのお雛祭り、そして今度転勤される方がいらっしゃるのでご家族の新しい門出を祝って、2月の終わりに皆んなで集まり簡単なお茶会をしました。お花はチューリップ、お菓子は、生徒さんの一人が作ってくださった桃の外郎でした。 While the teacher is returning to Kyoto for the winter, the students of St. Louis’s Jinshin-an are divided into two groups and practicing independently. During this time, […]

2月 大炉の点前(京都便り) Dairo demae

2024年2月某日   京都に一時帰国の先生からの京都便りです。セントルイスは引き続き、自主練を続けています。 ——- 香里園の先生のもとで、大炉−逆勝手のお稽古をしました。 2月は大炉−通常の炉縁より大きめで逆勝手の位置に据える−のお稽古の時期です。後炭は大炉の中に炭を置いておきます。 大炉の初炭手前−大炉濃茶点前−後炭手前−薄茶点前の内、私は初炭と濃茶点前をお稽古しました。 お軸は『紅炉一点雪』(こうろいってんのゆき)赤く燃えている炉にひとひらの雪が舞うと書かれています。 これは炉を自らの心とするならば、雪は次から次へ舞い落ちる不安や後悔。これらに惑わされずに、降りかかってきたものは溶かして生きていきなさいという教え。 花はウグイス神楽(かぐら)と白玉椿。お菓子はきんとんの雪餅。数々の2月の薄茶茶碗。極寒の2月に大きな炉でより暖かく感じました。   This is a letter from Kyoto sent by the teacher who returned temporarily. In St. Louis, we continue with […]

アメリカからのお客様(京都便り) A visitor from the States

  2024年、2月某日 2月末、ペンシルベニア州から日本の大工志望の青年が京都に来られましたので、2日間ご一緒しました。 一日目は千本稲荷で有名な伏見の稲荷大社と宇治の平等院を訪れました。 雨模様の日々とは打って変わってその日は晴天。1000本の稲荷をくぐって山頂まで往復しました!!当日の歩数2万歩! 紅白の梅の前で『はい、チーズ』。 2日目は樟葉の友人宅で茶道を体験。2月に相応しく釣釜と山里棚のしつらえでした。 お軸は『萬物生光輝』(ばんぶつこうきをしょうず)春になり、すべてのものが光り輝いている。 青年は、社寺を巡ったり茶道を体験する中で、日本の文化の奥深さに感嘆していました。 At the end of February, a young man aspiring to be a Japanese style-carpenter from Pennsylvania visited Kyoto, so I spent […]

後炭所望と茶通箱 Gozumi shomo and Satsubako

  2024年1月某日 巴半田(ともえはんだ)という通常の灰器より大ぶりの灰器に乾いた灰を入れ、長火箸で灰をならし、底取(そことり)の底を回しながら灰に当てて円を描いて巴のマークを書きます。初めての底取の扱いは難しく、バランスの良い巴の形を書くのに何度もやり直しました。その巴を書いた巴半田の上に長火箸と底取をばってんにしておきます。亭主はこの巴半田の中に炉中の残りの炭を上げて、灰を整えてから下火となる炭を巴半田から取り出し炉中におき、巴半田、底取、長火箸をもって水屋に下がり、今度は灰器を持ち出して灰をまき中履きをした後、灰器を勝手付に繰り上げて、茶道口に下がって炭をついでいただきたいと連客に所望します。連客の一人が出て、炭を後炭の順番でついだあと、自席にもどります。後は亭主が従来の後炭の手順でお釜をかけてこの点前を終わります。 後炭所望の点前の後は茶通箱のお稽古をしました。箱の扱い方はいつも混乱してしまいます。

2024年 林社中 初釜 Hatsugama in Kyoto

2024年1月某日 例年の通り、林先生宅で初釜を1月21日に無事執り行うことができました。皆様が席入り後、長板初炭手前-お食事-濃茶点前-薄茶点前で、私は濃茶点前をさせていただきました。お薄は皆で順番に点てました。 As usual, we successfully held the annual first tea ceremony of the year at Hayashi sensei’s home on January 21. After everyone took their seats, there was the […]

 大阪の先生宅でお稽古 Tea Lesson in Osaka

2024年1月某日 私の日本のお茶の先生、林先生の大親友の先生のところにお邪魔させていただきました。 おばあ様、お母さまとお茶の先生をなさり、引き継がれた数々のお道具は見事なものばかりで目の保養をさせていただいてます。 天目茶碗の数々、大宗匠のお手のお軸、香合 等々。 『黄龍明珠を吐く』(こうりゅうめいじゅをはく)とお家元の手で書かれたお扇子。聖人君主は常に穢れの無い透明な真実を語っている、教えてくれているという意味だそうです。 I had a tea lesson at the home of my new tea ceremony teacher in Osaka, a close friend of my long time teacher, Hayashi […]

初炭点前 Shozumi demae

2023年11月第二週 11月最後のお稽古は初炭手前でした 炭手前の稽古は普段、なかなかできません。 私達の使用している炉は電熱の置き炉なので、炭手前に関しては色々工夫しながらお稽古してます。 羽箒(はぼうき)で初掃き、中掃き、後掃きの所作。灰器から灰匙で灰を掬って灰をまく。 炭にもそれぞれ名前がついているので名称を覚えながら。 後炭は炭の燃え具合で臨機応変に炭をいれますが、初炭ではそれぞれの炭を置く場所が定められています。 普段の生活では炭を身近に見られない昨今、好奇心をくすぐるお手前です。 The last practice in Nobember was the shozumi demae (first of two procedures to add charcoal to the fire.) This practice is […]

東北旅行 Trip to Tohoku

2023年11月末 11月末から6日間の東北旅行をしてきました。 仙台青葉城-松島海岸-平泉中尊寺金色堂-郡山-猪苗代湖-会津若松鶴ヶ城の行程でした。 この旅行の一つの目的は毎年日本祭に参加されている和菓子職人の神山さん、書道家千葉清藍さんのお二人に郡山でお会いすることでした。 お二人の地元での充実したご活躍ぶりを見聞きすることができました!   I went on a six-day trip to Tohoku at the end of November. The itinerary included Sendai Aoba Castle, Matsushima Coast, Hiraizumi Chuson-ji Konjiki-do, […]

平花月之式 Hirakagetsu No Shiki

  2023年10月 日本祭のための練習や準備で花月のお稽古がしばらくできていませんでしたので、復習のために2か月ぶりに平花月のお稽古をしました。 覚えている部分とすっかり忘れているところとありましたが、前回と比べて、皆花月を楽しむことができたようです。 ただ、花月の式を一回することを一騎ということから見ても、この点前は楽しむというよりは常にほかの動きに集中して、それぞれの役割を正しく行う修行ととらえ始終緊張感をもって行う式なのです。 Due to preparations and practice for a Japanese festival, I haven’t had the opportunity to practice kagetsu for a while. So, after a break of […]

今年最後の茶会@長野庵 Last Chakai this year

2023年11月4日 11月4日に紅葉の美しい長野庵での今年最後の茶会を開きました。 お床は福島の清藍さんから拝領の『一期一会』の色紙、花は少し早くつぼみをつけた生徒さんのお庭の椿。 お菓子は生徒さんと一緒に作った猪子餅。シナモンの風味が、ここアメリカの人達に大好評でした。 お天気にも恵まれ、来られたお客様は皆さん、満ち足りたお顔で長野庵を後にされました. On November 4th, we held the final tea gathering of the year at the beautiful Nagano-an, surrounded by autumn foliage. The scroll featured a piece […]