Journal

Our thought, our passion.

落とし文 Wagashi-Dropped Letter

2026 年6 月 今月作ったお菓子は練り切り「落とし文」です。平安時代に、思いを寄せる人の近くにこっそり手紙や歌をしたためた紙を丸めて置いておいたことからついた名前だそうです。本来は、その手紙のように葉っぱをクルクルと巻いて卵を産みつけて地面に落とす「オトシブミ」という虫とその葉っぱになぞらえたお菓子なのですが、やっぱり茶室で虫の卵というのはちょっと抵抗が、、、。ということで、葉っぱについているのは卵ではなくて、こちらで勝手に雫ということにしました。 日本やヨーロッパは、すでに暑い時期を迎えているようですが、セントルイスは今年はまだ過ごしやすい日が続いています。雨が多く、芝生も、木々の葉っぱも、日々緑が濃くなり勢いよく伸びています。初夏の瑞々しい緑と(こちらは梅雨はないけれど)梅雨の季節の雫をイメージしました。 This month’s sweet is a nerikiri called “Otoshibumi.” The name comes from a custom in the Heian period, when people would secretly leave a rolled-up […]

四ヶ伝 和巾点 Wakin date

私が冬季のほとんどを日本に滞在する為、炉のお稽古が不十分になってしまいます。 従って,5月からは風炉シーズンなのですが,しばらくの間、炉の稽古を延長して, 四ケ伝を集中的にお稽古し、最後に和布点でした。 和布の扱いが特徴的ですが、一度覚えたら,手がちゃんと覚えているのが不思議です。 繰り返しの稽古が,自然と身についてくる…改めて,稽古の大切さを感じました。   Because I spend most of the winter in Japan, our ro (winter hearth) practice is often limited. Although May marks the beginning of the […]

上級許状 Advanced Certificate

2026年5月   昨年初夏に申請していました4名の生徒さんの上級の許状が4月初旬に届きましたので炉の季節が終わる前に、と慌てて『行の行台子』,『大円の草』の炉点前のお稽古を始めました。 複雑な奥伝の点前に戸惑いながらも,今まで習得してきた四ケ伝の唐物茶入れの扱いや元節茶杓の浄め方など基本を積み重ねて、奥伝のお稽古に至ることを実感しているようです。       Last summer, I applied for advanced tea ceremony certificates for four of my students, and they arrived in early April. Eager to begin […]

ワシントン大学で Tea At Washington University

  2026 年 4月   ワシントン大学セントルイスのCCxN(Cross-Cultural Connections)からの依頼を受け、4月17日金曜日の夕方から15名の学生さんの前でお茶のデモンストレーションを披露し、手作りの練り切りのお菓子とお抹茶を味わっていただきました。 デモの後の質疑応答では、たくさんの質問がありましたが、その中で抹茶ラテの世界的なブームにより、抹茶への関心がとても深かったのが印象的でした。 若い学生さんたちが外国の文化のひとつである茶道を知ることで、他国をより深く理解し、さらには世界平和への一翼を担えるような人材へと育っていくきっかけになればと、昨今の戦争が絶えない社会情勢を憂えながら、ふと思いました。   At the request of CCxN (Cross-Cultural Connections) at Washington University in St. Louis, we gave a tea ceremony demonstration on the […]

和菓子 唐衣 Sweet of May “Kragoromo”

      5月のお菓子は、手作りの「唐衣(からごろも)」です。 この名前は、伊勢物語 第九段「東下り」に登場する、在原業平 の有名な和歌にちなんでいます。 業平は旅の途中、三河国(現在の愛知県)の八橋で、満開のカキツバタを目にし、次の歌を詠みました。 唐衣(からころも)着つつなれにし妻しあればはるばる来ぬる旅をしぞ思ふ (何度も着て身体になじんだ唐衣のように、長く連れ添って心になじんだ妻が都にいるので、はるばる遠くまで来てしまった旅のつらさが、しみじみと思われることだ。) この和歌は、各句の頭文字をつなげると「かきつばた」になる折句(おりく)としても知られています。 咲き誇るカキツバタを眺めながら、都に残してきた妻を思い出し、遠い旅路の孤独や郷愁を感じていたのでしょう。薄紫の唐衣とカキツバタの美しい情景が、目に浮かぶようです。   The sweet for May is a handmade Karagoromo (“Chinese Robe”). The name comes from a famous waka poem […]

お茶デモンストレーション  Tea Demonstration

2026年 4月   セントルイス生け花インターナショナルから、定期的に依頼を受けて実施していますお茶のデモンストレーションを4月1日、ミズーリ植物園内のケンパーセンターで行いました。 当日は朝から雷雨が激しい大変なお天気でしたが、デモンストレーションが始まる頃には雨も止んで、25名の参加を得て、無事イベントを終えることが出来ました。 当日の為に作った桜の練り切りも大好評で、一服のお抹茶と共に皆様に味わっていただきました。      We regularly present tea demonstrations at the invitation of the Ikebana International St. Louis Chapter, and on April 1 we held one […]

2月と3月の自主練 Spring Self-Practice

2026年3月     3月中旬、5人で自主練をしました。 それぞれが希望する点前のお稽古−貴人薄茶点前・唐物・濃茶点前−の三つのお点前を確認しながら練習しました。これが今期の自主練期間の最後のお稽古になりそうです。 In mid-March, five of us held a self-practice session.Each of us practiced while reviewing the procedures for the temae we wanted to study—Kinin Usucha Temae, […]

美術館訪問 Visiting Museum in Kyoto

2026年2月 前回に引き続き、京都からの滞在日記です。   比較的暖かい日差しの2月某日、淡路島在住の友人と彼女の茶友、私達、4人で古田織部美術館と楽美術館を訪れました。 古田織部美術館は北山通に面した植物園の真ん前にあり、こじんまりとした美術館です。 織部には安土桃山時代、秀吉の居城・伏見城城下内の伏見屋敷とその後堀川三条の京屋敷があり、それらの茶室と露地の資料、織部の焼いた茶入れや香合、屋敷内の竹を削って作った茶杓などが展示されていました。400年余り前の時代のものとは思えないモダンな作品類から、時代を先どった比類のない織部の才能を感じました。 織部美術館を出て、正面にある京都府立植物園(日本最古の公立植物園)に立ち寄りました。 今は盛りと咲く梅の林を通り抜け、温室の蘭などを鑑賞した後、早春の草花展の春を先取りした花々に癒されてきました。 ランチの後は、楽美術館へ。我が家からは歩いて行けるほどの近さなのに一度も訪れたことがありませんでした。今は『ことほぎ』というテーマの展覧会をしていました。おめでたい松や干支の午の絵柄の歴代の作品−茶碗や香合、蓋置など−、本物の作品を目の当たりにして、何か言葉では言い尽くせない豊かな満ち足りた気持ちになりました。   On a pleasantly warm, sunny day in February, four of us—my friend from Awaji Island, her tea friend, and I—visited […]

初釜に参席 Hatsugama in Osaka

2026年2月 日本滞在中の宗純先生からの京都便りです。 1月吉日、大阪の支部所属、川岸宗愛先生の社中の初釜に参席させていただきました。 大阪四貫島にあります茶懐石料理店の『祥月』での初釜でした。 本格的茶懐石と美味しい吟味された日本酒をいただいた後、待合に移り四畳半でのお茶室に席入りして、花びら餅とお濃茶続いて、お干菓子とお薄をいただきました。 ここ祥月は貴重な数々のお道具を揃えており、目の保養もさせていただきました。 穏やかなお天気にも恵まれ、良い時を過ごすことができました。 On a lovely day in January, I had the pleasure of attending the hatsugama hosted by the group of Soai Kawagishi sensei of […]

冬の自主練 Winter Practice

  宗純先生が現在日本にいらっしゃるため、1月中旬に数人で集まり、茶道のお稽古をしました。冬ということもあり、山里棚(やまざとだな)を使ってのお点前にしました。 山里棚は、炉の季節に用いられる棚物の一つで、侘び寂びの美意識を感じさせる素朴で自然味あふれる佇まいが特徴です。 今回は無釉の水指がなかったため、母が作ってくれた水指を使いました。青、緑、茶色の落ち着いた色合いで、とても穏やかな雰囲気を醸し出してくれました。 今回は濃茶と薄茶、両方のお稽古をしました。こうして皆で集まり、お稽古できた時間は本当に楽しく、心豊かなひとときでした。 Our wonderful teacher Sojune-sensei is in Japan. So a few of us got together in the middle of January to practice Chado.  Because it is winter we decided […]