鶯点て (うぐいすだて)Uguisu date
2025 年4月 3月に日本の先生から教えていただいた鶯点てをお稽古しました。 このお点前は、ちょうど鶯の初音が聞かれる季節、13代圓能斎宗匠がお客様を小間でのお茶会にお招きしたところ、お正客が下座床の前に座られたため、咄嗟に後ろ姿を見せてしまう本勝手の点前を正客に向いてお点前ができるように逆勝手の点前に変更した際のお点前です。これを14代淡々斎宗匠が完成させたそうです。 水指の上に鶯にたたんだ袱紗を置いて、本勝手に置いた水指を逆勝手に持って回る際に、あたかも水指の上の鶯が飛んでいるようです。 私達は圓能斎宗匠の気働きを学ぶとともに、お茶室の中に春先の鶯が飛んできたような季節感、風情を楽しむことが出来ます。これもお茶を学ぶ醍醐味と感動しました。 In March, we practiced the Uguisudate tea procedure. This particular tea procedure is associated with the season when the first calls of the […]
皆具のお披露目 Kaigu
2025 年 4月 私がセントルイスに戻る前に、伏見の林先生の元へしばらくお会いできない旨のご挨拶に伺いました。 先生はコロナの終焉以降、お茶のお稽古場を閉じられています。。。 その際に、以前から皆具の作製をセントルイスの陶芸家に依頼しているけれど、未だに納品してもらえないという話題になりましたら、先生がお持ちの皆具一式を持たせてくださいました。 道中割れないように、丁寧に梱包しなおしてセントルイスまで運んできました。 その皆具のお披露目の長板薄茶炉点前のおけいこでした。 Before returning to St. Louis, I visited Hayashi senses in Fushimi to say goodbye, as I wouldn’t be able to […]
月例茶会@純心庵 4月 Chakai at Junshin-an
2025年4 月 日本滞在中はしばらくブログを掲載できずにいましたが、また再開です。 桜の美しい季節の4月5日のお茶会をゲストの方々もとても楽しみにしてくださっていました。 ところが前々日から降り続いていた雨が止まず、水屋が野外の長野庵でのお茶会は不可能なため、我が家の純心庵に場所を変更しました。 植物園内の長野庵でのお茶会を楽しみにしていてくださったゲストの方々のキャンセルが相次ぎ、少人数でのお茶会となりましたが、手製の桜餅とお抹茶をこじんまりと楽しみました。 I wasn’t able to update my blog while I was in Japan, but now I’m back to posting again. Our tea […]
冬の自主練
2025年2月 毎年、先生が日本に帰国される冬の間、門下生同士集まって自主練をしているのですが、今年はインフルエンザや風邪が流行したり、天候が悪かったりとなかなか進みません。先週に引き続き、今週もセントルイスは雪が降りました。さて今年は去年までとは場所を変えて、別のお宅でのお稽古でしたが、アメリカのベッドルームも畳を入れると不思議と和室感がでて、そこに炉が入るとまるで日本にいるようです。この日も、外には凍った雪が残っていましたが、部屋の中ではお湯で温まった柄杓から湯気が煙のように上がって、ホッと温まるひとときとなりました。お菓子は外郎、福梅と茜がさねをいただきました。 Every year, during the winter when our teacher returns to Japan, the students gather to practice on their own. However, this year, due to the flu and […]
嬉しいお知らせ Good News
私がアメリカの自宅で15年前にお茶を教え始めた時からの男性生徒さんと2年前からお稽古に来られるようになった女性が、この度結婚されました! 私の子供と同年代の彼に人生を共に出来る良き伴侶ができますようにと、この15年間いつもいつも念じていたところ、本当に素敵な日本女性と巡り合えることが出来ました。二人の愛を育んできた場所の一つが私のお教室であったことがうれしくてたまりません。 私が日本へ発つ前の日曜日、お茶の仲間たちとささやかなお祝いのパーティを開きました。 お茶で培った思いやりの心を以って、末永くお幸せに! A male student, who has been studying tea with me since I started teaching at my home in the U.S. 15 years ago, and […]
流し点て Nagashi date
2024年10月 10月第2週のお稽古は流し点をしました。 このお点前は風炉点前なのですが、炉点前のようにお客様の方に斜めに向いてお点前をします。 これは少人数で亭主とお客様と和気あいあいとお話をしながらお茶を楽しむときにするお点前です。 水指を貴人畳の左前隅に据えるので、通常の風炉の位置から10目ほど貴人畳に近くなります。 それに伴い、お茶碗、棗などお道具を置く位置が変わります。 このお点前では亭主にお自服をお薦めするのがよいとおもいます。 In the second week of October, we practiced the Nagashi-date. This procedure is a furo (summer hearth) style, but like the […]
風炉初炭、後炭点前 Furo Shozumi and Gozumi demae
2024年10月 11月からは炉の季節です。10月第3週第4週に慌てて風炉炭点前のお稽古をしました。お稽古用の炭を使ってのお稽古です。 箸に慣れていず悪戦苦闘の生徒さん、上手に火箸でお炭を置く生徒さん様々です。 初炭点前で炭を次いだ後、前土器の手前の灰を月型に切り、後炭点前ではその月型を藤灰で埋めます。 すると白い半月が浮かびあがります。皆その景色に感動です。 また後炭手前で、濡れた茶巾でお釜の胴の裏側を『二』、手前に『つ』と書くと、そのあとがす〜と蒸発して消えていく様の優雅さにまたまた感嘆。こんな美意識を体験できる茶道の魅力の奥深さを感じています。 From November, it is the season for the ro hearth. In the third and fourth weeks of October, I hurriedly […]
日本祭 2024 Japanese Festival
2024年9月 更新がすっかり遅くなってしまいましたが、秋の日本祭の報告です。 恒例の日本祭がレイバーデーホリデーの3日間(8/31-9/2),ミズーリ州セントルイスの植物園で開催されました。3日間で延べ54,000人の入場者を記録し、年々増える数に日本文化への関心が高まっているとともに、私達日本祭を支えるボランティアの尽力も大きな支えになっていると自負しています。 私達のグループ、茶道ソサイエティオブセントルイス『純心庵』は一日目、二日目に御園棚のお点前のデモンストレーションを満場のお客様の前で、成功裏に終えることが出来ました。今年は手元の小さなお道具類をスライドにして、また、説明も加えてお客様によく見え、理解していただくよう工夫してみました。何人かの方に、素晴らしかったとお褒めの言葉をいただきました。生徒さんの日頃のお稽古の成果が出せたと思っています。 3日目は郡山からこの3年間お越しになられている和菓子職人神山典之さんによる2回のワークショップのお手伝いをしました。2回とも、体験者20名に対して3倍以上の方が並ばれて、大変の人気でした。 皆様、お疲れ様! The annual Japanese Festival was held over the Labor Day holiday weekend (August 31 – September 2) at the Missouri […]